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放課後児童クラブの登録者は増加傾向~厚労省の実施状況調査で判明

 厚生労働省はこのほど、放課後児童健全育成事業(放課後児童クラブ)の実施状況についての調査結果を取りまとめて公表した。共働き家庭の増加に伴い、放課後児童クラブのニーズは拡大しており、登録児童者数の増加がみられた。

 放課後児童クラブは地域によって名称が異なり、学童保育と呼ばれていることも多い。共働き家庭などで保護者が昼間、在宅していない場合、小学生の放課後の居場所として、校内の余裕教室や児童館などで遊びや生活の場を提供する。「ニッポン一億総活躍ブラン」(平成28年6月2日閣議決定)をふまえ、平成30年度末までに約122万人の受け皿確保を目指すこととしている。

 今回の調査では、登録児童数は約109万人で前年比約6万8千人増加したことが分かった。放課後児童クラブ数も、前年比約千カ所の増加で約2万3千カ所だった。

 設置・運営主体別では、公立公営が全体の約37%、公立民営のクラブが約45%、民立民営が約18%となっている。民営を担うのは社会福祉法人、NPO法人、運営委員会・保護者会など。設置場所は学校の余裕教室が約29%、学校敷地内の専用施設が約24%と、校内の設置が全体の約54%を占めている。一方で児童館での設置は約11%だった。

 終了時刻については平日18時半を超えて開所しているクラブが全体の約52%を占めており、増加傾向にあることが分かった。長期休暇中に18時半を超えて開所しているクラブも約51%。

 一方で入所を希望していながら利用できなかった児童数(待機児童数)は約1万7千人で、全体としては微増したが、低学年では4年ぶりに減少に転じた。条例などで市町村が定める対象児童の範囲を小学6年生までと設定している自治体は全体の約89%で、大多数を占めている。小学校3年生までとしている自治体は全体の約6%。対象とならない児童への対応については、「特に対応していない」が半数近くとなったが、ほかには放課後子ども教室や児童館での対応をしている、という回答があった。

平成28年 放課後児童健全育成事業(放課後児童クラブ)の実施状況(5月1日現在)
[yoshioka]
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