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「高血圧」の治療がインフルエンザ対策に ウイルスの感染を防ぐ効果が

 高血圧治療薬にインフルエンザウイルスの感染を防ぐ効果があると、北海道大学大学院の研究グループが発表した。一般によく使われている高血圧治療薬が感染防止の特効薬になる可能性がある。
高血圧治療薬「Ca拮抗薬」が感染防止の特効薬に
 インフルエンザの感染は細胞にウイルスが侵入することから始まる。研究グループは以前、感染において、細胞外のカルシウム(Ca)イオンの流入によって細胞内の濃度が上昇することが重要な役割を果たすことを発見していた。

 今回の研究では、細胞外のCaイオンを細胞内に取り込む蛋白質「Caチャネル」に着目し、インフルエンザウイルス侵入との関連を調べた。

 その結果、Caブロッカーを培養細胞に処理したところ、ウイルスの侵入と感染が抑えられることを発見。また、インフルエンザウイルスとCaチャネルが結合し、この結合が感染に重要であることを突き止めた。

 これは主に細胞膜に存在し、高血圧にも関係している。その働きを阻害する薬は「Ca拮抗薬」と呼ばれ広く高血圧治療に用いられている。

 実験では、Ca拮抗薬を投与したマウスでは、インフルエンザウイルスへの感染が抑制されたことを確認。生体内でCa拮抗薬はインフルエンザウイルスに対する効果を発揮することが判明した。
 今回の研究により、高血圧治療薬としてよく使われているCa拮抗薬が感染防止の特効薬になる可能性があることが明らかになった。

 最近問題になっている薬剤耐性株は、細胞への侵入後に細胞内で作られるため、Ca拮抗薬によるウイルス侵入阻害は、ウイルスに薬剤耐性を与えることもない。

 研究グループは今後、Caチャネルを標的とした新たな治療薬の開発を進めるという。

 今回の研究成果を発表したのは北海道大学大学院医学研究院の大場雄介教授、藤岡容一朗氏ら。研究成果は米医学専門誌「Cell Host Microbe」に掲載された。

北海道大学大学院医学研究院 A Sialylated Voltage-Dependent Ca2+ Channel Binds Hemagglutinin and Mediates Influenza A Virus Entry into Mammalian Cells(Cell Host & Microbe 2018年5月17日)
[Terahata]

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