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子ども若者向け・学校関係者向けの体罰禁止についてよくある質問集を発表(セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン)
2020年08月11日
公益社団法人 セーブ・ザ・チルドレン・ジャパンはこのほど家庭や教育現場での体罰を禁止するため、子ども若者向け・学校関係者向けによくある質問集の日本語版2冊を発表した。
子どもや若い人たち自身が体罰や子どもの権利について知ることを目的とした1冊と、教育現場の体罰を禁止することを目的とした1冊で、2019年に発表した質問集と合わせ包括的にあらゆる子どもへの体罰について考える全3冊シリーズとなっている。
体罰のない社会の実現には社会の意識を変えることが重要
世界では文化や宗教的な理由で子どもへの体罰を容認しているケースがあり、2009年、国際NGO「子どもに対するあらゆる体罰を終わらせるグローバル・イニシアチブ」が全世界共通でよくある質問集を作成。体罰のない社会の実現には社会の意識を変えることが重要だと訴えてきた。
日本では2020年4月、改正児童虐待防止法と改正児童福祉法が施行され、親などによる体罰の禁止が明文化されている。今回発行された『たたくのはやめて!子どもに対する体罰を禁止するために:よくある質問集<子どもと若者のみなさんへ>』『学校における体罰を禁止するため:よくある質問集』の2種類の本は、セーブ・ザ・チルドレン・ジャパンによって制作された日本語版となる。
一般向けと行政・教育関係者向けの2冊を公開
体罰や子どもの権利条約について、子どもでも理解できるように分かりやすく解説したのが『たたくのはやめて!子どもに対する体罰を禁止するために:よくある質問集<子どもと若者のみなさんへ>』。
40ページで構成され、「体罰が禁止されたら、子どもはあまやかされ、行儀がわるく、人やものごとを尊重しなくなってしまいませんか?」や、「体罰は子どもをほんとうに傷つけるのでしょうか?」など、よくある質問について答える内容となっている。
また、『学校における体罰を禁止するために:よくある質問集』は行政・教育関係者などに向けてまとめられたもので同じく40ページ。子どもはあらゆる場面で暴力から守られる権利を持っていることなど基本原則を説明したうえで、なぜ教育現場での体罰を容認してはならないのか、などについて丁寧に解説している。
例えば、子どもに尊敬の念や規律を教えるために体罰は必要ではないか、体罰を禁止することで先生のストレスを増幅させることにならないか、など具体的に書かれており、地域保健のメンタルケアを考えるうえでも参考になる内容となっている。
2冊は2019年に発表した『子どもに対するあらゆる体罰を禁止するために:よくある質問集』と合わせると日本語版の3冊シリーズとなり、いずれもHPからダウンロードして活用できる。
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