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7割超の事業所で長時間労働や健康障害防止の未実施 厚労省調査
2016.03.03
 いわゆる「ブラック企業」の問題をうけ、厚生労働省が立ち入り調査を行った全国およそ5000の事業所のうち、7割で違法な長時間労働や健康障害の防止対策を行っていないなどの問題がみつかった。
長時間労働が「ワーク・ライフ・バランス」を妨げる要因に
 「ワーク・ライフ・バランス」は「仕事と生活の調和」と訳され、これを実現するための企業の取り組みが重要とされている。

 実現した社会は、「1人ひとりがやりがいや充実感を感じながら働き、仕事上の責任を果たすとともに、家庭や地域生活などにおいても、子育て期、中高年期といった人生の各段階に応じて多様な生き方が選択・実現できる社会」となる。

 実際には長時間の仕事に追われ、心身の疲労から健康を害しかねない、仕事と子育てや老親の介護との両立に悩むなど、仕事と生活の間で問題を抱える人が多くみられる。

 厚生労働省は、2015年11月に実施した「過重労働解消キャンペーン」に合わせて、長時間労働などが疑われる事業所を対象に行った重点的な立ち入り調査の結果を発表した。

 それによると、対象の5,031事業所のうち45.9%に当たる2,311の事業所で労使協定で決められた時間を超えるなどの違法な長時間労働がみつかり、73.9%に当たる3,718事業場で労働基準関係法令違反が確認された。

 主な違反内容をみると、2,311事業場(45.9%)で違法な時間外労働を確認。この中で、時間外労働の実績がもっとも長い労働者の時間数が「月100時間を超えるもの」は799事業所(同34.6%)で、うち「月150時間を超えるもの」は153事業所(同6.6%)、「月200時間を超えるもの」は38事業所(同1.6%)だった。
労働者の健康管理を適切に実施する必要がある
 また、「過重労働による健康障害防止措置が不十分なため改善を指導した」事業場は2,977(59.2%)に上り、「労働時間の把握方法が不適正なため指導した」事業場は1,003(19.9%)に上った。

 主な事例として、ある建設業の事業場では、長時間労働などを原因とする労災請求(脳・心臓疾患を発症)があり、最長月200時間以上の違法な時間外労働を強要し、衛生委員会で長時間労働による健康障害の防止対策についての調査審議を行っていなかったという。
監督指導事例(厚生労働省)
 長時間労働は、疲労の蓄積をもたらすもっとも重要な要因と考えられ、脳・心臓疾患の発症との関連性が強いという医学的知見が得られている。

 「労働者が疲労を回復することができないような長時間にわたる過重労働を排除していき、労働者に疲労の蓄積を生じさせないために、労働者の健康管理に係る措置を適切に実施する必要がある」と厚労省では述べている。

 内閣府の男女共同参画会議は2007年に、「老若男女誰もが、仕事、家庭生活、地域生活、個人の自己啓発など、さまざまな活動について、自ら希望するバランスで展開できる状態」を目指すという報告書をまとめた。

 ワーク・ライフ・バランスが実現すれば、終業時間が過ぎても働き続けるという残業が少なくなり、仕事の後の時間は、例えば育児や介護、個人の趣味などにあてられるようになり、社会がより豊かになるとみられている。

2015年度「過重労働解消キャンペーン」の重点監督の実施結果を公表(厚生労働省 2016年2月23日)
(Terahata)
©2017 日本医療・健康情報研究所. 掲載記事・図表の無断転用を禁じます。

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