人口10万人あたりの「常勤保健師の配置状況」最多は島根県 「令和4年度地域保健・健康増進事業の報告」より

厚生労働省はこのほど「令和4年度地域保健・健康増進事業の報告」をまとめ、公表した。
「地域保健事業」と「健康増進事業」の二つを主な報告事項とし、「地域保健事業」では母子保健や健康増進、職員の配置状況について報告している。
地域保健・健康増進事業報告は、地域の特性に応じた保健施策を保健所や市区町村ごとに把握。住民の健康保持や増進のため、効率的な地域保健施策を推進するための基礎資料として、毎年実施している。
このうち「地域保健」編では母子保健の状況などについて報告されている。「乳幼児の健康診査実施状況」を見ると、乳児では「3〜5か月」の受診者数が777,472人で最も多く、受診率は96.1%。このうち23,241人が精密健康診査の受診者数だった。受診率は過去5年間で最も高い割合となっている。

また幼児においては「1歳6か月」が819,139人で受診率96.3%、精密健康診査の受診者数は14,912人。「3歳」が875,482人で受診率95.7%、精密健康診査の受診者数は77,698人だった。
「妊産婦・乳幼児の保健指導・訪問指導実施」については例年並みの実施状況となっている。このうち訪問指導においては、「産婦」が634,183人、「乳児」が513,347人だった。
健康増進の分野では、保健所と市区町村が実施した健康増進関係事業で指導を受けた人の延べ人数は4,559,278人。内訳を見ると「栄養指導」2,837,472人、「運動指導」959,523人が多かった。

対象別に見ると、妊産婦と乳幼児、20歳未満で最も多い内容は「栄養指導」。20歳以上は「運動指導」だった。
地域保健編では、「職員の配置状況」についてもまとめており、常勤職員数は61,798人で、前年比800人増。このうち最も多いのは「保健師」で28,560人。次いで多いのは「管理栄養士」で3,939人、「薬剤師」で3,244人だった。
保健所と市区町村における常勤保健師の配置状況を人口10万人あたりでみると、「全国」では22.8人。都道府県別で見ると、最も多いのは「島根県」で48.0人。「高知県」44.4人、「和歌山県」40.0人の順に多い。
一方、最も少ないのは「神奈川県」で13.0人。「東京都」は13.4人、「埼玉県」は16.1人、「大阪府」は16.5人となった。



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