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口臭の予防法 女性の84%が「夫の口臭が気になる」 歯科医師会が調査
2016.06.08
6月4日~10日は歯と口の健康週間
 口臭は適切に治療すれば予防・改善が可能だ。「歯科医院で相談する」ことが効果的な方法だが、実際に歯科に行く人は10人に1人以下であることが、日本歯科医師会の調査で明らかになった。
女性が気になる「夫の口臭」 口臭は対人関係にも影響
 日本歯科医師会が実施した口臭に関する意識調査によると、自分の口臭について他人から指摘された経験をもつ人は42%で、その割合は男性(46%)の方が女性(37%)よりも多い。この調査は、全国の10~70歳代の男女1万人を対象に、歯科医療に関する意識調査として実施したもの。

 それによると、配偶者の口臭を気にする人の割合は男性に比べて女性の方が多い。84%の女性が「夫の口臭」が気になると回答したのに対し、「妻の口臭」が気になると回答した男性は59%だった。さらに調査からは、男性は年齢を重ねるにつれて妻の口臭が気にならなくなるが、女性は何歳になっても夫の口臭を気にしているという実態も浮かび上がった。

 自分の口臭を心配している割合は、女性ではほとんどの年代で高く、30歳代で89%、40歳代で89%、50歳代で85%に上った。男性では40歳代で80%が口臭を心配しているが、50歳代で78%、60歳代で75%と、年齢が上がるにつれて気にする人の割合が低下する傾向がある。夫婦間ではつい気が緩んでしまいがちだが、適切にお口をケアすることは、いくつになっても良好な夫婦関係を維持するために必要かもしれない。

 「口臭が原因のトラブル」として挙げられた具体的なエピソードとして、「あんまり喋りたくなくなった」(女性、19歳)、「つい顔を伏せがちになってしまう。相手からの印象も良くないとは思うが、口臭が気になると余計に話しにくい。対人関係にも少なからず影響があると思う」(女性、43歳)、「ずっと好きだった恋人に口臭が原因で振られた」(男性、27歳)といった心が痛む経験が紹介されている。
口臭対策として「歯科医院に行く」人は10人に1人以下
 このように、自分や他人の口臭が気になる人は多いのにもかかわらず、口臭の原因や対処法について正しく理解している人はごく一部のようだ。日本歯科医師会の調査によると、「口臭の原因のほとんどが歯周病や虫歯、入れ歯の汚れなどである」という点については66%が認知していたが、「糖尿病や腎臓病、胃炎、腫瘍などが口臭の原因になることがある」ことを知っている人は31%と低かった。口以外の病気が口臭の原因であることを理解している人が少ないことが示された。

 「口の臭いが気になる時は歯科医院を受診した方が良い」ことを知っている人は17%と少なく、口臭の対策として「歯科医院に行く」と回答したのはわずか9%だった。口の臭いが気になっても、「歯を磨く」(66%)、「ガムやタブレットを噛む」(52%)、「うがいをする」(38%)といった、一時的な対策で対応する人がほとんどだった。
口臭の原因になる病気を治療すると効果的
 口臭の主な原因は、歯周病、唾液の減少、舌苔などだ。歯周病は、歯周病菌によって歯肉に炎症が起きて腫れたり、歯を支える骨が溶けたりする病気。歯周病菌は舌や口の中の汚れを分解して口臭の原因になるガスを発生させる。

 歯周病は心疾患や動脈硬化、糖尿病などの全身疾患にも影響する。歯周病が悪化して歯周病菌や炎症によってつくられる物質(サイトカイン)が歯肉の血管を通じて血液に流れ込むと、全身の組織や臓器にも悪影響をもたらす。歯周病は早期に見つければ最小限の治療で治癒が可能で、時間や医療費も少なく抑えられるので、早期発見が大切だ。

 また、唾液には殺菌作用や口の中の汚れを洗い流す作用がある。唾液が減ると口の中が乾燥して細菌が増殖し、舌の中や口の汚れを分解するため口臭ガスが強まる。唾液が減少する原因は、ストレスや緊張、口呼吸、睡眠不足などだ。また、高血圧の薬や睡眠薬などの副作用で、唾液の分泌が悪くなることもある。

 舌苔は舌の表面にたまった汚れで、舌苔の中にいる細菌が汚れを分解して、口臭のもとになるガスを発生させる。舌苔が多いほど口臭が強まる。
口臭を治療すると人が変わったように笑顔に
 体の病気が口臭の原因になることもある。糖尿病、副鼻腔炎、肝硬変、腎臓病、肺がん、気管支炎などの病気が口臭の原因になる。糖尿病の人で血糖値が高い状態が続くと、ケトン体という成分が肺に運ばれ、呼吸をすると肺からアセトン臭という甘酸っぱい臭いが発生することがある。また、副鼻腔炎の場合は、鼻の奥にたまった膿がのどの奥にたれてくると、口内の細菌がそれを分解し口臭が起こる。

 「たかが口臭」と思って放っておかないで、原因となる病気をきちんと治療することが重要だ。歯科医院では、歯周病などによる口臭を防ぐために定期的な歯科健診を受けられる。

 日本歯科医師会によると、歯科医院では歯磨きやデンタルフロスによる口腔清掃の仕方を教えてもらえ、口臭の原因である唾液の分泌減少の治療や、舌苔の清掃の指導も受けられる。補助的治療である洗口液などが症状に応じて勧められることがある。

 「半年に1回の定期健診と歯周病の治療、歯石除去などは口臭の重要な予防策になります。定期健診は一生続けましょう」と、日本歯科医師会はアドバイスしている。

 口臭で悩んでいる人は、口臭が改善すると人が変わったように口を大きく開け笑顔になることも多いという。「口臭のある人は治療をすることで、人とのコミュニケーションを良くして生活の質を高めることもできます」と同会は指摘している。

日本歯科医師会
歯とお口のことなら何でもわかるテーマパーク8020(日本歯科医師会)
(Terahata)
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