ニュース
日本保健師活動研究会「保健活動の評価指標の研究報告(平成27年度)」公表
2016年07月04日
日本保健師活動研究会はこのほど、平成27年度「保健活動の評価指標の研究報告」を公表した。研究の成果として、保健師による保健活動の実態を"見える化"し、保健師の活動の効用を示す「保健活動の評価指標・評価マニュアル」も作成。全国で活用されるよう「保健活動の評価指標集」として、全国の市区町村および保健所、事業所などに配布された。
公的介護保険制度の運用に伴い、近年はヘルパーや介護福祉士、訪問看護師など、家庭を訪問して活動する職種が増えている。そのような中にあって保健師の果たす役割はどのようなものなのか、明確に説明するのが難しい場合もある。一方で、ほかの職種と違い、保健師には支援を求めない人とも関わるなど独自の活動があり、それらの成果も含めて活動内容を"見える化"できないかと考えられてきた。全国どこでも保健活動を標準的に評価できる仕組みづくりが求められてきたことも背景にある。
これまでも保健師が行った活動は報告が求められてきたが、実績だけにとどまり、活動したことによる成果や活動の質までは示されてこなかった。そこで平成22年度から27年度にわたって、厚生労働科学研究補助金による研究として評価指標の開発を実施。全国の市町村および保健所、また産業保健の保健師の協力も得て進められてきた。
内容としては、主に市町村の保健活動として「母子保健活動」、「健康づくり活動」、「高齢保健福祉活動」の3分野と、保健所の保健活動として「精神保健福祉活動」、「感染症対策」、「難病対策」の3分野。これらに産業保健活動を加えて、計7分野で評価指標が収められている。評価指標ごとに留意するべき「評価マニュアル」も付記している。
研究では保健師によって評価マニュアルのわかりやすさや、有用性などについて検証も行われており、今後もさらに検討を重ねて内容を充実させていくことなどが報告されている。
保健活動の評価指標の研究報告(平成27年度) 日本保健師活動研究会
掲載記事・図表の無断転用を禁じます。©2009 - 2025 SOSHINSHA All Rights Reserved.


「地域保健」に関するニュース
- 2025年02月25日
- 【国際女性デー】女性と男性はストレスに対する反応が違う メンタルヘルス対策では性差も考慮したアプローチを
- 2025年02月25日
- 【国際女性デー】妊娠に関連する健康リスク 産後の検査が不十分 乳がん検診も 女性の「機会損失」は深刻
- 2025年02月25日
- ストレスは「脂肪肝」のリスクを高める 肥満やメタボとも関連 孤独や社会的孤立も高リスク
- 2025年02月25日
- 緑茶を飲むと脂肪肝リスクが軽減 緑茶が脂肪燃焼を高める? 茶カテキンは新型コロナの予防にも役立つ可能性が
- 2025年02月17日
- 働く中高年世代の全年齢でBMIが増加 日本でも肥満者は今後も増加 協会けんぽの815万人のデータを解析
- 2025年02月17日
- 肥満やメタボの人に「不規則な生活」はなぜNG? 概日リズムが乱れて食べすぎに 太陽光を浴びて体内時計をリセット
- 2025年02月17日
- 中年期にウォーキングなどの運動を習慣にして認知症を予防 運動を50歳前にはじめると脳の健康を高められる
- 2025年02月17日
- 高齢になっても働き続けるのは心身の健康に良いと多くの人が実感 高齢者のウェルビーイングを高める施策
- 2025年02月10日
- 緑茶やコーヒーを飲む習慣は認知症リスクの低下と関連 朝にコーヒーを飲むと心血管疾患リスクも低下
- 2025年02月10日
- [高血圧・肥満・喫煙・糖尿病]は日本人の寿命を縮める要因 4つがあると健康寿命が10年短縮