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「健康長寿新ガイドライン」を策定 東京都健康長寿医療センター

 東京都健康長寿医療センターは「健康長寿新ガイドライン」を発表した。
健康長寿のための12ヵ条を策定
 東京都健康長寿医療センター(理事長:井藤英喜)は「健康長寿新ガイドライン」を発表した。同センターが長年にわたって積み重ねてきた健康長寿の疫学研究の成果を中心に、内外の専門家による議論・検討会を1年間積み重ねて策定した。

 新ガイドラインは、以下の3部構成となっている。

1. 健康長寿のための12ヵ条
 長寿社会を健やかに過ごすための暮らしの指針。ふだんから心がけたい日常の過ごし方や健康管理の方法を12の指針にまとめてある。

2. エビデンスブック
 専門職・研究者向けに、健康長寿の新たな根拠を集約したもの。自治体や地域で働く専門職、老年学・老年医学の研究者、教育者、学生に向けて、新ガイドラインの根拠を解説している。

3. 各論パンフレット
 12ヵ条のテーマに沿って、日々の実践ポイントを一般向けに分かりやすく解説。いつまでも元気に暮らしたいと願うすべてのシニアを応援する。12ヵ条のテーマにそって、毎日の暮らしの目安を解説している。

健康長寿のための12ヵ条
(大切な12の課題とその処方箋)

1食生活いろいろ食べて、やせと栄養不足を防ごう!
2お口の健康口の健康を守り、かむ力を維持しよう!
3体力・身体活動筋力+歩行力で、生活体力をキープしよう!
4社会参加外出・交流・活動で、人やまちとつながろう!
5こころ(心理)めざそうウェル・ビーイング。百寿者の心に学ぼう!
6事故予防年を重ねるほど増える、家庭内事故を防ごう!
7健康食品やサプリメント正しい利用の目安を知ろう!
8地域力広げよう地域の輪。地域力でみんな元気に!
9フレイル「栄養・体力・社会参加」3本の矢で、フレイルを防ごう!
10認知症よく食べ、よく歩き、よくしゃべり、認知症を防ごう!
11生活習慣病高齢期の持病を適切にコントロールする知識を持とう!
12介護・終末期事前の備えで、最期まで自分らしく暮らそう!

 少子高齢化の進む日本では、高齢者の健康余命を延伸し、プロダクティビティーの増進と社会的コストの低減をはかることは喫緊の課題となっている。

 一方で、国内外で健康長寿の研究は盛んに行われているが、その成果はいずれも断片的なもので、統合的に集約して平易にまとめられたものは少なかった。

 東京都健康長寿医療センター研究所(旧東京都老人総合研究所)は、2000年に第1回健康長寿ガイドラインを発表したが、その後15年間の研究の進展はめざましく、新たなガイドラインが必要とされていた。

 そこで今回、2009年に研究所と病院(旧東京都老人医療センター)が統合し地方独立行政法人東京都健康長寿医療センターとなったメリットを生かし、センター全体の情報を結集して健康長寿にかかわる重要な課題を検討した。

 新ガイドラインは、同センターが長年にわたって積み重ねてきた健康長寿の疫学研究を中心に、健康長寿に関する知見が包括的にまとめられており、海外からも注目を浴びる内容となっているという。

健康長寿新ガイドライン エビデンスブック
発行:東京都健康長寿医療センター研究所
発売:社会保険出版社
価格:1,800円+税(送料別)
判型・ページ数:A4判/140ページ

東京都健康長寿医療センター研究所
[Terahata]
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