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運動不足はメタボよりも高リスク 運動をより多く・座る時間は少なく

 運動不足は、高血圧や糖尿病、喫煙といった健康リスクをもっているよりも、さらに体に悪いという研究結果が発表された
ウォーキングなどの有酸素運動が寿命を延ばす
 座ったままの時間が長く、運動不足が続いている状態は、心臓血管疾患や糖尿病、喫煙習慣などのよく知られた健康リスクと同じくらい、もしくはそれ以上に体に悪い――。米国のクリーブランド クリニックがそんな研究結果を発表した。

 座ったままの時間が長い生活は、心臓病、脳卒中、高血圧、2型糖尿病、および全死因死亡のリスクの上昇につながることが、多くの研究で確かめられている。

 一般的には、ウォーキングなどの中強度の有酸素運動を週に3~5回以上行うことが推奨されている。運動の強度をどのように設定するかは、患者の体感を目安にする。一般的には、"楽な"運動から始めて、"ややきつい"運動が増えるように調整することが勧められている。

 「高血圧や糖尿病のある70歳以上の高齢の方でも、運動による恩恵を受けられます。ただし、運動レベルの目標はなるべく高くした方が効果的です。そして運動を習慣として維持し、なるべく強度を高めていくよう努めるべきです」と、クリーブランド クリニックの心臓病が専門の医師であるウェル ジェイバー氏は言う。

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運動強度が高いほど死亡リスクが低下
 研究には、平均年齢53.4歳の男女12万2,007人が参加した。クリーブランド クリニックの研究チームは、1991~2014年の24年間、運動習慣の有無と、どれくらいの強度で運動しているかを追跡して調査した。

 研究チームは、参加者にランニングマシンで運動してもらう実験を実施。この運動の成績と、運動習慣についての調査をもとに、さまざまな疾患による死亡と運動との関係を調べた。

 参加者を年齢、性別、BMI、運動歴、糖尿病などの治療状況などを考慮しながら、次の5つのグループに分けた。(1)運動強度が低い(下から25%)、(2)平均以下(下から25~49%)、(3)平均以上(下から50~74%)、(4)運動強度が高い(下から75~97.6%)、(5)エリート(トップの2.3%)。

 その結果、運動強度が高いほど死亡リスクが低下することが示された。70歳以上では、運動強度が高い人では、平均以上の人に比べ、死亡リスクが約30%低下した。もっとも運動強度の高いエリートでは、運動強度が高い人に比べ、死亡リスクがさらに約30%低下した。

 運動を習慣として続けている人と、運動不足の人の差は、時間が経つごとに拡大していったという。
運動を始めるのに遅過ぎることはない
 極度の運動の強度がきつ過ぎると、心房細動や冠動脈疾患などの深刻な心臓病のリスクが上昇することを示した研究も発表されているが、クリーブランド クリニックの研究では、指導者と相談しながら行えば、安全に続けられることが示された。

 「運動を始めるのに遅過ぎることはありません。運動不足が気になっている人は、いますぐ主治医のもとを訪れて、運動の処方をしてもらうべきです」と、ジェイバー氏は強調している。

 「心疾患や心肺機能の障害、腎臓病、骨や関節の疾患などがある人は、医師のメディカルチェックを受けて、適切な運動の仕方を教えてもらう必要があります。ただし、ほとんどの人は調整すれば、安全に運動を続けられます」としている。
座ったままの時間が長いと心臓病や心臓病のリスクが上昇
 米国保健福祉省(HHS)は2018年11月に、新しい運動ガイドラインを発表した。米国人に対して、できるだけ多く体を動かし、坐ったまま過ごす時間を減らすよう訴えている。

 座ったままの時間が長い生活は、心臓病、脳卒中、高血圧、2型糖尿病、および全死因死亡のリスクの上昇につながることが、多くの研究で確かめられている。

 ガイドラインでは、成人に対し活発なウォーキングなどの運動を、週に2回以上、合計で150分行うことを奨励している。ウェイトを使った運動やスクワットなどの筋力トレーニングも週に2日行うと良い。
運動により多くの恩恵を得られる 運動不足により毎年13兆円の損失
 運動をすることで、血糖値や血圧値、コレステロール値を低下でき、インスリン感受性も改善できる。肥満の人では体重が減少し、骨の健康も改善し、生活の質が向上する。ストレスを解消し活動的な気分になるのを助け、睡眠やうつ病を改善することも実証されている。

 最近の研究では、運動は8種類のがん(膀胱、乳、結腸、子宮体、食道、腎臓、胃、肺)の予防にも役立つことが分かってきた。アルツハイマー病を含む認知症のリスクも軽減する。変形性関節症も痛みも軽減し、高齢者では、運動によって転倒や転倒による怪我のリスクも低くなる。

 たった10分間の運動でも、何もしないでいるよりは、健康にもたらす効果は大きい。短い時間の運動から始めて、徐々に運動量を増やすことが勧められている。

 HHSによると、米国人の大半は必要な運動を行っておらず、水準に達している割合は男性で26%、女性で20%にとどまる。こうしたことが毎年13兆円(1,170億ドル)の医療費の負担増につながっているという。

Cleveland Clinic Research Shows Better Cardiorespiratory Fitness Correlates to a Longer Life(クリーブランドクリニック 2018年10月19日)
Association of Cardiorespiratory Fitness With Long-term Mortality Among Adults Undergoing Exercise Treadmill Testing(JAMA Network Open 2018年10月19日)
Updated Physical Activity Guidelines for Americans Now Available(米国保健福祉省 2018年11月12日)
Physical Activity Guidelines for Americans(米国保健福祉省)
[Terahata]

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