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新規がん患者は88万人に増加 国立がん研究センターが初の予測
2014年07月14日
日本人の3人に1人はがんが原因で死亡する。がんは1981年以来、日本人の死因の1位を占めており、国民のがんの動向に対する関心は高い。国立がん研究センターのがん対策情報センターは、2014年に新たにがんと診断される人の数(罹患数)は88万2,200人、がんで死亡する人は36万7,100人との予測を公表した。
その年のがんの動向について予測して公表するのは、今回がはじめて。担当者は「国や地域のがん対策の目標設定や評価への活用など、いつそう確実ながん対策に寄与したい」と話している。来年からは毎年春に公表する。
肺がん、大腸がんが近い将来、胃がんを上回ると予想
予測によると、2014年に新たにがんと診断される患者(罹患数)は88万2,200人(男性50万1,800人、女性38万400人)で、最新の推計値である2010年の数字と比べるとおよそ7万7,000人増える。
また、がんによる死亡者はおよそ36万7,100人(男性21万7,600人、女性14万9,500人)になるとされている。新規のがん患者、死亡者ともに増えるのは高齢化が主な原因とみられている。
部位別にみると、2014年の罹患数でもっとも多いのは胃がんの13万700人で、高齢化の影響を除くと長期的な減少傾向にある。2位の肺がん(12万9,500人)、3位の大腸がん(12万8,500人)は近い将来、胃がんを上回ると予想される。男女別では、男性で胃がん、肺がん、前立腺がんの順、女性で乳がん、大腸がん、胃がんの順で多かった。
死亡数では肺がんがもっとも多く7万6,500人で、2位の胃がん(5万300人)、3位の大腸がん(4万9,500人)を大きく引き離した。治療の難しい膵臓がんの死者数は3万1,900人で、今回5位となった肝臓がん(2万9,700人)と入れ替わって4位になった。


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