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3人に2人が「がん治療と仕事の両立は困難」 緩和ケアの認知度は向上

 がんの治療をしながら働く人が約33万人に上るなか、66%は「治療と仕事が両立できる環境が整っていない」と考えていることが明らかになった。また、72%は緩和ケアを「使いたい」と考えている人が、内閣府の調査で判明した。

 内閣府は、がん対策に関する世論調査結果を発表した。調査は昨年11月に全国3,000人を対象に面接方式で行われ、60.0%の1,799人が回答した。
がん治療と仕事の両立は依然困難
 それによると、がん治療や検査のため2週間に1回程度、通院しながら働く環境が整っているか聞いたところ「そう思わない」「どちらかといえばそう思わない」という回答が計65.7%に上った。2013年1月の前回調査より3.2ポイント減ったものの、がん治療と仕事の両立が依然困難とみられている実情が浮き彫りとなった。

 両立を難しくしている理由は、「代わりに仕事をする人がいない、いても頼みにくい」が22.6%で最多。以下は「職場が休むことを許してくれるか分からない」(22.2%)、「がんの治療・検査と仕事の両立が体力的に困難」(17.9%)、「精神的に困難」(13.2%)と続いた。

 厚労省が2010年の国民生活基礎調査を基に推計した「働いているがん患者」の数は、32万5,000人(男性は14万4,000人、女性は18万1,000人)。

 がんは日本人の死因のトップである一方、医療の進歩で5年生存率は60%近くまで上昇しており、治療を続けながら働くことが可能になった。

 高齢化で働く人の雇用延長が進めば、在職中にがんになる人は増えていく。治療と仕事を両立できる環境づくりが求められている。

3分の2以上が「緩和ケア」を認知
 がんに伴う痛みを和らげる「緩和ケア」について尋ねたところ、67.4%が認知していた。医療用麻薬の使用を医師から提案された場合に、「使いたい」と考えている人は72.3%に上った。

 また、5割を超える人が医療用麻薬を「正しく使用すれば痛みに効果的」と捉えているが、「だんだん効かなくなると思う」(37.1%)、「最後の手段だと思う」(32.6%)との回答も多かった。

 「いったん使用すればやめられなくなる」(17.7%)、「副作用が強い」(15.3%)との回答もあり、依存症や副作用を懸念する否定的な意見も目立った。

がん検診を受けない理由は「時間がない」「経済的に負担」
 日本のがん検診の受診率は、40%程度と上昇傾向にあるが、欧米諸国と比較すると依然として低く留まっている。多くの人ががん検診を受けないのはなぜだと思うか聞いたところ、「受ける時間がない」と回答した人が48.0%ともっとも高く、以下は「経済的に負担になる」(38.9%)、「がんであると分かるのが怖い」(37.7%)、「健康状態に自信があり、必要性を感じない」(33.1%)と続いた。

 また、がんと診断されたら、家族や友人など身近な人にがんのことを自由に話せると思うかを聞いたところ、「話せると思う」との回答が87.3%、「話せると思わない」が11.9%となった。

 また、がんの治療にあたって「セカンドオピニオン」があることを知っていたか聞いたところ、「知っている」が77.7%で、前回調査より5.2%増えた。

がん患者・経験者の就労支援のあり方に関する検討会報告書(厚生労働省 2014年8月20日)
がん対策に関する世論調査(内閣府 2015年1月19日)

[Terahata]

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