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乳がんを早期発見するための「自己チェック」 乳がん検診の受診率は低迷
2015.10.07
 毎年10月の「乳がん啓発月間」に、乳がんの早期発見を呼びかける「ピンクリボン運動」が全国的に行われている。乳がんの発症数は増加しているが、適切な知識をもっていれば、早期発見・治療が可能だ。
女性の半数以上が乳がん検診を受けていない
 米国を中心に活動している「ピンクリボン・インターナショナル」によると、乳がんの早期発見を呼びかけるピンクリボン運動は1990年代に始められ、現在では世界30ヵ国で行われている。

 乳がんは、女性がもっとも多く発症するがんで、日本での年間の発症数は8万9,000人を超え、乳がんで亡くなる女性は2013年に1万3,000人を超え、30年あまりで3.4倍に急増している。

 乳がんの治療では、がんを部分的に切除し、乳房の変形が軽度になるようにかたちを整える「乳房温存手術」が増えている。乳がんを早期発見すれば、医師と相談した上でこの手術法を選べる可能性が高くなる。

 入院期間や再発防止の治療期間なども短いので経済的負担も軽く済む。そのためには、乳がんを早期発見し、治療を開始することが重要だ。

 しかし、2013年に実施された「国民生活基礎調査」によると、日本の女性の乳がん検診の受診率は43.4%と低い。

 がん検診の国際比較をみても、日本の乳がん検診は、OECD(経済協力開発機構)加盟国30ヵ国の中で最低レベルに位置している。例えば、米国では81.1%の女性がマンモグラフィー検診を受診しているのに対して、日本では23.8%にとどまっている。

定期的な自己チェックで乳がんを早期発見
 がん検診で行われる検査は触診とマンモグラフィーだ。マンモグラフィーは、乳房を挟んで撮るエックス線検査で、がんがある場所が白く写り、5mmほどの小さながんも発見できる。

 米国国立がん研究所によると、マンモグラフィーでは乳がんの初期症状である微細な石灰化はよく見分けられ、被曝による危険性はほとんどない。しかし、正常な乳腺も腫瘍も白く映るため、がんが小さすぎると正常組織との見分けが難しい場合がある。

 また、急速に増殖するタイプの乳がんもあり、がん細胞の分裂が速く1年で数センチになることもある。その場合、検査のタイミングが合わなければ早期発見は難しい。

 乳がんは自分で気づきやすいがんなので、日常の自己チェックが早期発見につながりやすい。乳がん撲滅を目指すNPO法人「J.POSH 日本乳がんピンクリボン運動」はホームページで自己チェックの仕方を公開している。

 同NPO法人は、乳がんの自己検診を月に1度は行うよう勧めている。特に閉経前の女性は、乳房の張りが少ない月経終了後1週間くらいの間に行う必要があるという。閉経後の女性は毎月、日にちを決めて行うと効果的だ。

英国で乳がんの早期発見を啓発するNPO活動を展開している「Breakthrough Breast Cancer」が公開しているビデオ

乳がんの自己検診

(1)鏡の前で乳房や乳頭をよく観察する
 えくぼのような形の変化、腫れ、ひきつれなどがないか確認する。

(2)小さなうずを描くように手を細かく動かす
 指をおさえつけないよう、滑らすように動かし、しこりがないか確かめる。

(3)仰向けで腕を上げた状態で、外側から内側へ指を滑らせる
 仰向けになると乳房のしこりを発見しやすい。見つけたら医療機関を受診し検査を受ける。

 マンモグラフィーでは、触診でしこりとして触れないごく早期の乳がんも発見できる。乳がんは、外科(乳腺外来など)で検診・診療を行なう場合が多く、医療機関によっては婦人科、放射線科の場合もある。

 NPO法人「日本乳がん検診精度管理中央機構」はマンモグラフィーが行える全国の医療機関のリストを公開している。

はじめよう!月に一度のマンマチェック(J.POSH 日本乳がんピンクリボン運動)
ブレストケアと乳がん検診について(認定NPO法人乳房健康研究会)
マンモグラフィ検診施設画像認定施設(日本乳がん検診精度管理中央機構)

(Terahata)
©2016 日本医療・健康情報研究所. 掲載記事・図表の無断転用を禁じます。

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