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進む保健師の人材育成/保健師の専門性を社会にアピールが課題



 保健師関連6団体で構成される「日本保健師連絡協議会」は3月5日、平成27年度の活動報告・集会を開催した。

 活動報告・集会では、「育て、育ちあう保健師~社会の課題に向き合う公衆衛生看護活動の展開に向けて~」をテーマとし、6団体それぞれの立場からの報告や、宮崎県・神奈川県からの事例報告、意見・情報交換を行うグループワークを実施した。

 同協議会を構成するのは、一般社団法人日本産業保健師会、公益社団法人日本看護協会、一般社団法人全国保健師教育機関協議会、全国保健師長会、日本保健師活動研究会、一般社団法人日本公衆衛生看護学会の6団体。

保健師の人材育成は関係機関間の連携に期待
 会に先立ち厚生労働省の島田陽子氏(健康局 健康課保健指導室長)が挨拶し、今回のテーマに関連する事項として、現在議論が進んでいる「保健師に係る研修のあり方等に関する検討会」について説明した。

 検討会では、自治体保健師の人財育成について議論しており、今年度中の最終とりまとめを目指しているという。また、自治体間や教育機関間、関係機関との人材育成の推進についても議論していることを紹介。連携を深めるためにそれぞれの強みや弱みを双方で把握し、具体的に行動できる保健師の育成を期待しているとした。

産業保健分野のキャリア育成

 各団体の取り組み報告では、産業保健分野におけるキャリア育成の取り組みについて、大神あゆみ氏(一般社団法人日本産業保健師会)より報告があった。

 産業保健分野に入る保健師は新卒とは限らないのが現状で、40歳以降に臨床から産業に移ってくることもあるという。

 このような背景から、各事業所での活動内容にバラつきがあり、産業保健師の実践能力は年齢と経験年数だけで一律に判断できないという。また、同会発足からの8年間で行ってきたキャリア育成の取り組みの特長として、定期的に行う研修会ではグループ討議の充実に注力してきたことを紹介した。

「地域診断」と「事例検討」

 地域保健分野からは、平野かよ子氏(日本保健師活動研究会)より、地域の現場にいる保健師の実践力向上の取り組みについて報告があった。

 近年の医療・介護・福祉関連の法制度改正で、保健師の役割が広がってきている中で、保健師の専門性が求められているという。保健師の専門性とは、地域全体を俯瞰し住民の生活をトータルに捉えられることと説明。それが新たな計画策定や多職種・多機関と協働するシステム構築の根幹になる能力とした。

 同会では、平成27年度のテーマを『保健師の「地域診断」と「事例検討」を行う力の充実を図ること』と設定し、市町村と保健所が協働した地域診断をもとに、地域に出向き地域住民と向き合う力を事例検討を通じて学ぶ勉強会を行ったことを報告した。

グループディスカッション
 各団体の報告や事例報告の次にグループディスカッションが行われた。グループ毎の発表では、それぞれの立場から育成の課題があげられ、また6団体が密に連携していこうという考えが改めて共有された。

保健師の専門性を社会にアピール
 来年度の幹事を務める日本保健師活動研究会会長の平野氏は、閉会の挨拶で保健師連絡協議会の次年度に向けた課題と展望について、「同会が今回のような情報共有の場だけでなく、多くの保健師の声を反映している団体ということを外に向けて情報発信していくことが大切」と述べた。また、近年の様々な施策の中で、保健師が関わる事業が検討された際、関係者から率先して意見を聞かれるような存在になっていることが本来あるべき姿とも強調した。

 これからの保健師像について、「保健師は、健康に着目し、予防を重視し、生活や地域社会などトータルに捉えていく総合的な中で、住民一人一人を見る、また地域を見ることができるプロである。このことを誇りに持ち、その専門性を社会にわかりやすく伝えていかないと、いずれ保健師の存在意義が問われる時期に来る」との見解を示した。

平成27年度日本保健師連絡協議会 活動報告・集会
「育て、育ちあう保健師~社会の課題に向き合う公衆衛生看護活動の展開に向けて~」

○主なプログラム

■各団体の取り組み報告
 ・一般社団法人日本産業保健師会
 ・公益社団法人日本看護協会
 ・一般社団法人全国保健師教育機関協議会
 ・全国保健師長会
 ・日本保健師活動研究会
 ・一般社団法人日本公衆衛生看護学会

■事例報告
 ・宮崎県の報告
 ・神奈川県の報告

など

[soshinsha]

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