ニュース

【世界禁煙デー】 禁煙するなら、たばこをきっぱりやめるのが効果的

 禁煙に取り組む際は、徐々にたばこの本数を減らすより、きっぱりとやめるほうが継続しやすく、効果的であるという研究結果を、英国のオックスフォード大学などの研究チームが発表した。
"禁煙実行日"決め、きっぱりと喫煙をやめた方が成功率が高い
 世界保健機関(WHO)によると、世界では喫煙が原因で年間600万人が死亡しており、うち500万人が喫煙が直接的な原因となり死亡している。さらに年間60万人が喫煙習慣がないにもかかわらず受動喫煙により死亡しているという。

 たばこをやめれば疾患リスクを大幅に低減できるが、ニコチンの依存性は強力で禁煙は容易ではない。しかし、禁煙補助剤やニコチン置換療法、個別のカウンセリングや行動療法などの有効な手段もあり、何度か挑戦した末に禁煙に成功する人も多い。

 研究チームは、英国在住で禁煙したいと考えている成人697人(平均年齢49歳)を、きっぱりと喫煙をやめる「断煙」グループと、2週間かけて75%を減らす「減煙」グループに分けた。

 参加者全員に看護師によるカウンセリングを実施し禁煙を指導し、減煙グループはニコチンパッチやニコチンガムを使用し、断煙グループはニコチンパッチのみを使用した。禁煙開始日以降はニコチン置換薬を提供した。

 その結果、4週間後の時点で減煙グループの39%がたばこを止めていたのに対し、断煙群では49%に上った。6ヵ月後も禁煙を継続していたのは、減煙群では16%、断煙群では22%で、短期的にも長期的にも断煙グループのほうが禁煙成功率が高かった。

 「禁煙を試みる喫煙者は"禁煙実行日"をはっきりと決め、その日が来たらきっぱりと喫煙をやめた方が成功率が高いことが判明しました。確実にたばこをやめるために、適切な保健指導を行うことが大切です」と、オックスフォード大学プライマリケア学部のニコラ リンドソン ホーリー氏は言う。
喫煙は「喫煙病」(依存症+喫煙関連疾患) 治療が必要
 日本呼吸器学会、日本循環器学会などが参加している「禁煙推進学術ネットワーク」が作成した「禁煙ガイドライン(2010年改訂版)」でも、「バレニクリン(禁煙補助剤)や、ニコチンパッチ、ニコチンガムなどのニコチン代替療法は禁煙率を高めるのに常に有効。喫煙者に対するたばこ依存症の集中治療を行うと効果が高い」と推奨している。

 同ガイドラインでは「日本では保健医療従事者ですら、いまだに喫煙は個人的趣味・嗜好の問題と思っている人が少なくないが、喫煙は"喫煙病(依存症+喫煙関連疾患)"という全身疾患であり、喫煙者は"積極的禁煙治療を必要とする患者"という認識が必要」としている。

 「たとえ禁煙に失敗したとしても、禁煙を試みるのは何もしないでいるよりもずっと良いことを知っておくべきです。禁煙に成功した人の中には、何度かの失敗を経て到達する人が少なくないからです。禁煙のチャンスを増やすために、徐々に減煙する禁煙方法も選択肢として残しておくべきでしょう」と、リンドソン ホーリー氏は指摘している。

 「世界禁煙デーをきっかけに、多くの喫煙者に禁煙に挑戦してほしいと思います。禁煙を奨励し指導できる保健行政を全国規模に広げる必要があります。減煙をどのようにサポートすれば禁煙成功率を高められるかについても、今後検討していくべきでしょう」と、英国心臓財団のマイク クナプトン氏は言う。

If you want to quit smoking, do it now(オックスフォード大学 2016年3月15日)
Gradual Versus Abrupt Smoking Cessation: A Randomized, Controlled Noninferiority Trial(journal Annals of Internal Medicine 2016年3月3日)
[Terahata]

「健診・検診」に関するニュース

2017年06月21日
東京糖尿病療養指導士(東京CDE)、東京CDS 講習会の日程を発表
2017年06月21日
日本の介護の現状をレポート 「介護社会」の本格的な到来に備える
2017年06月21日
世界の3人に1人が肥満か過体重 世界規模で保健指導が必要
2017年06月21日
ブロッコリーで糖尿病を改善? 「スルフォラファン」が血糖値を下げる
2017年06月21日
糖尿病+高血圧 どうすれば治療を両立できる? 高血圧の治療が進歩
2017年06月21日
「健康長寿新ガイドライン」を策定 東京都健康長寿医療センター
2017年06月20日
「血糖トレンドを知るには。」を公開 血糖トレンドの情報ファイル
2017年06月19日
広がる電子母子手帳~健康情報を管理するアプリとも連携(神奈川県)
2017年06月15日
乳がん検診は今後はどう変わる? 「高濃度乳房」の実態調査を開始
2017年06月15日
食育推進計画を策定した市町村は78%に上昇 「平成28年度食育白書」

最新ニュース

2017年06月27日
【新連載】日本の元気を創生する ‐開業保健師の目指していること‐
2017年06月26日
3つのアプリを開発「考えよう!いじめ・SNS@Tokyo」
2017年06月26日
子どもの健康の地域間格差が拡大している可能性を発表
2017年06月22日
【健やか21】子どもの健康の地域間格差が拡大している可能性
2017年06月21日
東京糖尿病療養指導士(東京CDE)、東京CDS 講習会の日程を発表
2017年06月21日
日本の介護の現状をレポート 「介護社会」の本格的な到来に備える
2017年06月21日
世界の3人に1人が肥満か過体重 世界規模で保健指導が必要
2017年06月21日
ブロッコリーで糖尿病を改善? 「スルフォラファン」が血糖値を下げる
2017年06月21日
糖尿病+高血圧 どうすれば治療を両立できる? 高血圧の治療が進歩
2017年06月21日
「健康長寿新ガイドライン」を策定 東京都健康長寿医療センター
2017年06月20日
「血糖トレンドを知るには。」を公開 血糖トレンドの情報ファイル
2017年06月19日
広がる電子母子手帳~健康情報を管理するアプリとも連携(神奈川県)
2017年06月16日
【健やか21】子ども外傷患者初期対応アセスメントシート 活用マニュアル
2017年06月15日
乳がん検診は今後はどう変わる? 「高濃度乳房」の実態調査を開始
2017年06月15日
食育推進計画を策定した市町村は78%に上昇 「平成28年度食育白書」
2017年06月15日
日本初の「心房細動リスクスコア」を開発 検診項目からリスクが分かる
2017年06月15日
赤ワインのポリフェノールで血管が柔らかく 糖尿病の動脈硬化も改善
2017年06月15日
内臓脂肪が増えるとがんリスクが上昇 腹囲の増加は「危険信号」
2017年06月15日
HbA1cを測定できる「ゆびさきセルフ測定室」 全国に1,500ヵ所以上
2017年06月08日
【健やか21】子ども・若者育成支援「専門分野横断的研修」研修生募集
2017年06月07日
若い世代の産業保健師を育成するプロジェクトがスタート
2017年06月07日
産業保健プロフェッショナルカンファレンス サイトを公開
2017年06月07日
糖尿病医療に貢献するビジネスプランを募集するコンテストを開始
2017年06月07日
健康に生きるための5つの「ライフ スキル」 人生で勝つために学びが必要
2017年06月07日
睡眠を改善するための10ヵ条 睡眠不足とメタボが重なると危険
2017年06月07日
「自分で測り健康データを収集」 5000人規模のコホート研究 東北大学
2017年06月07日
高尿酸血症が腎臓の機能障害の原因に 少しの異常でも腎臓に悪影響
2017年06月06日
「8020」を2人に1人以上が達成し過去最高に~平成28年歯科疾患実態調査
2017年06月06日
初の出生数100万人割れで過去最少 厚労省・人口動態統計月報年計
2017年06月02日
厚生労働省が平成28年の職場における熱中症死傷者発生状況を取りまとめ

おすすめニュース

無料 メールマガジン 保健指導の最新情報を毎週配信
  • 週1回配信(毎週木曜日)
  • 登録者数 6,135 人(2017年06月現在)
登録者の内訳(職種)
  • 保健師 44%
  • 看護師 20%
  • 管理栄養士・栄養士 22%
  • その他 14%
登録はこちら ▶
ページのトップへ戻る トップページへ ▶