ニュース

旅行をすれば認知症を予防できる? 高齢者の「主観的幸福感」を向上

 東北大学加齢医学研究所(所長:川島隆太教授)とクラブツーリズムは、旅行が脳にもたらす健康作用を調べる共同研究を7月より開始すると発表した。
旅行に行く人は人生を肯定的に捉えている
 計画されている研究は、脳科学分野の先進的な研究で世界的に知られる研究機関である同研究所が進めている「生涯健康脳」の研究において、シニア世代に強みをもつクラブツーリズムが産学連携を組み、医学的見地から「旅行」と「認知症予防・抑制」の関係について本格的に調査するもの。

 3年間で約90名を対象に調査し、「旅行に行く頻度の高い高齢者は主観的幸福感やストレスコーピング(対処)能力が高く、認知機能が保たれている。また、旅行前・旅行後で脳に変化があり、主観的幸福感は向上、認知機能は低下抑制がみられる」という予測を実証する。

 プレ調査として、研究グループは5月に45人を対象に、旅行に行く頻度と個人の主観的幸福感の関連を調べる調査を実施した。

 過去5年間の旅行回数について、自由記述形式で質問。また、心理学的に信頼性が確認された質問紙である「主観的幸福感尺度」にも回答してもらい、客の主観的幸福感を測定した。

 その結果、旅行に行く頻度の高い人ほど、自身の人生を肯定的に捉えている傾向があることが示された。
「旅行先の文化や歴史を知りたい」という気持ちが自信を強める
 研究グループが旅行回数と主観的幸福感の関係性を調べる統計解析を行ったところ、「過去5年間の旅行回数が多いほど、人生に対する"失望感"が低い」という結果が得られた。

 「人生に対する失望感」は、主観的幸福感尺度を測定するための因子のひとつで、「自分の人生は退屈だとか面白くないと感じていますか」「将来のことが心配ですか」「自分の人生には意味がないと感じていますか」という3つの質問に対する回答をスコア化し測定する。

 また、「旅先で出会う人々と交流したい」という動機を持って旅行をされる人ほど、「人生が面白い」「今の生活は過去よりも幸せ」といった、人生に対するポジティブな気持ちや満足感を高くもっていることが分かった。

 「旅行先の文化や歴史を知りたい」といった、文化の見聞を旅行の動機とする傾向の高い人ほど、「人生で起こる困難な状況に自分で対処できる」という自信を強くもっている傾向があるという。
旅行が認知症の予防・抑制に効果的
 これらの結果は、あくまで旅行回数や観光動機と主観的幸福感の「関連」を示す結果であり、旅行回数や観光動機が主観的幸福感に「影響」することを示すものではないが、頻繁に旅行に行くほど、あるいは明確な動機を持って旅行に行きその動機が満たされるほど、主観的幸福感が高くなる可能性が示唆される結果となった。

 高い主観的幸福感は、長寿命や認知機能の維持に影響すると考えられており、「旅行が認知症の予防・抑制に効果的」ではないかと研究グループは考えている。

 今後の研究で「旅行に行く頻度の高い高齢者は主観的幸福感やストレスコーピング(対処)能力が高く、脳萎縮の抑制、認知機能の維持に影響すること」を脳科学的に示し、「旅行の頻度および経験が、脳のどの領域の構造に関連し、どのような認知機能のレベルの維持に関連するか」を明らかにしていくという。

東北大学加齢医学研究所
[Terahata]

「健診・検診」に関するニュース

2017年12月14日
糖尿病リスクを減らすためには「運動を継続」することが必要
2017年12月14日
「ビワの種」に天然の有害物質 「食べないで」と農水省が注意喚起
2017年12月13日
「糖尿病のクリスマスプレゼント」実施中 豪華商品と現金が当たります
2017年12月07日
冬のウォーキングの効果を高める5つの方法 寒い冬には注意が必要
2017年12月07日
糖尿病と肥満が80万人のがんの原因に 肥満が原因のがんは54万例
2017年12月07日
長野市が「ベジライフ宣言」で糖尿病対策 野菜から食べ30回噛む
2017年11月30日
「心が健康な人」を増やす・支えていくことが産業保健師ならではのメンタルヘルス事業の心得【産保PC第3回レポート】
2017年11月29日
食塩の摂取量を減らすと医療費を削減できる 「減塩」の効果は大きい
2017年11月29日
「ウォーキング」で重要なのは継続 少し歩いただけで健康効果を得られる
2017年11月29日
「早食い」が原因で肥満やメタボに よく噛んで食べるための6つの対策

最新ニュース

2017年12月14日
科学的根拠に基づく「産業保健における復職ガイダンス2017」を公開
2017年12月14日
「腸内環境」を整えアンチエイジング 腸内細菌の多様性が長寿の秘訣
2017年12月14日
糖尿病リスクを減らすためには「運動を継続」することが必要
2017年12月14日
加熱式たばこも血管には有害 血管内皮機能が低下 「iQOS」で実験
2017年12月14日
「ビワの種」に天然の有害物質 「食べないで」と農水省が注意喚起
2017年12月14日
【健やか21】学校の管理下の災害 (平成29年版)の発行について
2017年12月13日
「糖尿病のクリスマスプレゼント」実施中 豪華商品と現金が当たります
2017年12月12日
未成年者のインフルエンザ罹患後異常行動に具体的な注意喚起を追加
2017年12月11日
女性は健康維持にバランスの良い食事や歯磨き習慣-中高年者縦断調査
2017年12月08日
【健やか21】不育症治療の助成について(Fuiku-Faboフイクラボ)
2017年12月07日
冬のウォーキングの効果を高める5つの方法 寒い冬には注意が必要
2017年12月07日
米を中心とした日本型食生活が健康寿命を延ばす 食育健康サミット2017
2017年12月07日
糖尿病と肥満が80万人のがんの原因に 肥満が原因のがんは54万例
2017年12月07日
長野市が「ベジライフ宣言」で糖尿病対策 野菜から食べ30回噛む
2017年12月06日
【HAMIQ】認知症の社会的処方箋/おもいやり災害食認証制度
2017年12月04日
【新連載】超高齢社会への提言「エイジング・リテラシー」(有料老人ホーム入居支援センター)
2017年12月02日
浮世絵風のポスターなどでインフルエンザ予防を呼びかけ(東京都)
2017年12月01日
【健やか21】思春期アンケート「高校生の性交経験と生活環境・保健指導」
2017年12月01日
「新たな自殺総合対策に向けて」へるすあっぷ21 12月号
2017年11月30日
「心が健康な人」を増やす・支えていくことが産業保健師ならではのメンタルヘルス事業の心得【産保PC第3回レポート】
2017年11月30日
【くるみpro更新情報】クリスマスプレゼント付き資料請求実施中!
2017年11月30日
ママから笑顔がきえるとき―文京学院大が産後うつ予防リーフレット作成
2017年11月29日
食塩の摂取量を減らすと医療費を削減できる 「減塩」の効果は大きい
2017年11月29日
「ウォーキング」で重要なのは継続 少し歩いただけで健康効果を得られる
2017年11月29日
高カフェインの「エナジードリンク」で健康被害が 摂取の制限を検討
2017年11月29日
「早食い」が原因で肥満やメタボに よく噛んで食べるための6つの対策
2017年11月29日
糖尿病の男性は「ED」(勃起不全)のリスクが高い EDは治療できる
2017年11月28日
【新連載】がん患者さんのアピアランス・サポート (みなとアピアランス・サポート相談室)
2017年11月27日
【健やか21】産後うつ予防リーフレット・動画公開(文京学院大学)
2017年11月27日
【保健師募集】研修制度充実・人財育成に力を入れている鶯谷健診センター
無料 メールマガジン 保健指導の最新情報を毎週配信
  • 週1回配信(毎週木曜日)
  • 登録者数 6,681 人(2017年12月現在)
登録者の内訳(職種)
  • 保健師 44%
  • 看護師 20%
  • 管理栄養士・栄養士 22%
  • その他 14%
登録はこちら ▶
ページのトップへ戻る トップページへ ▶