ニュース

働く女性の更年期 寝る前の10分間の「ヨガ」が症状と抑うつを改善

 働く女性を対象に行った研究で、寝る前に毎日10分間、ヨガを取り入れたストレッチを3週間行うことで、「更年期症状」と「抑うつ」を改善できることが世界ではじめて科学的に実証された。
10分間のヨガで更年期症状が改善 3週間で効果
 45~55歳くらいの更年期に、顔がほてる、眠れない、疲れやすいといった「更年期症状」を経験する女性は多い。更年期女性の4人に1人がうつ状態になるという調査もある。

 更年期症状を改善する方法の1つにホルモン補充療法がある。閉経前後に体の中で不足していく女性ホルモンを補う方法で、飲み薬や貼り薬、塗り薬が使われている。しかし、副作用を心配する女性も多く、日常生活の中で取り組める対策を求める声は多い。

 そんな中、明治安田厚生事業団体力医学研究所の甲斐裕子氏らが、寝る前に毎日10分間、ヨガを取り入れたストレッチを3週間行うと「更年期症状」と「抑うつ」が改善できることを、世界ではじめて科学的に実証した。詳細は、医学誌「Menopause」に発表された。

 ジョギングやエアロビクスなど、中程度以上の強度の運動を行うと「更年期症状」と「抑うつ」が改善するという報告がある。しかし、すでに顔のほてり(ホットフラッシュ)がある女性では、激しい運動を行うとホットフラッシュが出やすくなる可能性がある。

 また、更年期女性の多くは仕事や家事に忙しく、運動のための時間が取りづらいという問題もあった。

 しかし強度の低いストレッチであれば、ホットフラッシュが出にくく、夜寝る前に布団の上などで簡単に行なうことができ、忙しくても手軽に実行できる。
ヨガは仕事で忙しい女性でも気軽に取り組める
 研究チームは、何らかの更年期症状のある働く女性(平均年齢51歳)40人に協力してもらい、寝る前に10分間、ヨガの動きを取り入れたストレッチを3週間継続するストレッチ群と、ヨガを行わない比較群に分け、3週間後に両グループの症状の変化を調べた。症状の検査は、医療機関でよく使われる自己申告による「簡易更年期指数」と「抑うつ度指数」を用いた。

 行なったヨガのポーズは、「英雄のポーズ」「鶴のポーズ」「子どものポーズ」「バッタのポーズ」「全身の伸び」「死者のポーズ」の6つだ。この6つを組み合わせて全身をリラックスさせた。
 その結果、ストレッチ群では3週間後に更年期症状と抑うつ度が正常レベルまで改善した。一方、比較群では両方の数値とも変化はみられなかった。

 更年期症状は、女性ホルモン(エストロゲン)の減少によって自律神経のバランスが乱れることで生じる。「ヨガが交感神経の働きを抑え、副交感神経を活性化し、自律神経のバランスを回復させた」と、研究グループで推測している。

 さらに過去の研究で、寝る前のストレッチで寝つきが良くなることが分かっており、更年期女性の心身の健康づくりに役立つという。

 「更年期症状の緩和策として、さまざまな民間療法があるが、科学的根拠がしっかりあるものは少ないのが現実です。更年期症状の対応策として、ストレッチやヨガの効果を科学的に実証できた意義は大きい」と、甲斐氏らは今回の結果を評価している。

 さらに仕事で忙しい女性を対象としたことにふれ、「ストレッチ群は平均で1週間に5.4日はストレッチを行っていました。寝る前のストレッチは忙しい女性でも実施しやすく、働く女性の具体的な健康支援策になる可能性があります」と期待を寄せた。

明治安田厚生事業団体力医学研究所
Effects of stretching on menopausal and depressive symptoms in middle-aged women: A randomized controlled trial(Menopause 2016年)
[Terahata]

「健診・検診」に関するニュース

2018年05月21日
「血糖トレンドの"読み方":AGP」を公開 血糖トレンドの情報ファイル
2018年05月17日
敗血症性AKIにおける急性腎障害マーカー L-FABPの可能性
2018年05月16日
体重コントロールを成功させるシンプルな方法 必要なことは1つだけ
2018年05月16日
早期のアルツハイマー病「軽度認知障害」 日本人対象の研究で解明
2018年05月16日
やせていても糖尿病に? 筋肉が少なく脂肪がたまると高血糖に
2018年05月16日
「睡眠障害」が高血圧・糖尿病に関連 日本で最大規模の研究
2018年05月08日
元気高齢者を「介護サポーター」に 介護予防の観点から社会参加を促進
2018年05月08日
「鰹だし」で抗がん剤の副作用を予防 血管を拡張する作用を確認
2018年05月07日
大豆から食べる「大豆ファースト」で食後の血糖値の急上昇を改善
2018年05月02日
新入社員の健康教育や女性の健康啓発に最適 「働く人のための健康づくりシリーズ」指導箋

最新ニュース

2018年05月21日
「血糖トレンドの"読み方":AGP」を公開 血糖トレンドの情報ファイル
2018年05月17日
敗血症性AKIにおける急性腎障害マーカー L-FABPの可能性
2018年05月17日
【健やか21】パンフレット『「食育」ってどんないいことがあるの?』
2018年05月16日
体重コントロールを成功させるシンプルな方法 必要なことは1つだけ
2018年05月16日
SNSの「自殺防止相談」に月に1万件以上 「対策強化月間」に実施
2018年05月16日
早期のアルツハイマー病「軽度認知障害」 日本人対象の研究で解明
2018年05月16日
やせていても糖尿病に? 筋肉が少なく脂肪がたまると高血糖に
2018年05月16日
「睡眠障害」が高血圧・糖尿病に関連 日本で最大規模の研究
2018年05月16日
トマトのリコピンはニンニクやタマネギで調理すると吸収されやすくなる
2018年05月15日
6割強が食中毒予防で「肉は水で洗う」に効果があると誤解-東京都の実態調査
2018年05月11日
【新連載】イラストで魅せる!健康啓発「見せ方」の工夫
2018年05月10日
【健やか21】SNS等に起因する被害児童の現状と対策の掲載(警察庁)
2018年05月08日
元気高齢者を「介護サポーター」に 介護予防の観点から社会参加を促進
2018年05月08日
米国糖尿病学会「立ち上がって運動しようデー」 8つの対策で運動推進
2018年05月08日
「鰹だし」で抗がん剤の副作用を予防 血管を拡張する作用を確認
2018年05月08日
【投票企画】プルーンレシピコンテスト開催中! 栄養を効率よく吸収できる「食べ合わせ」
2018年05月07日
大豆から食べる「大豆ファースト」で食後の血糖値の急上昇を改善
2018年05月07日
従業員のいる飲食店は屋内禁煙に~東京都・受動喫煙防止条例の骨子案
2018年05月02日
新入社員の健康教育や女性の健康啓発に最適 「働く人のための健康づくりシリーズ」指導箋
2018年05月01日
健康イベント、健康教育のお土産に!!(腹囲メジャー)※在庫残り僅か※
2018年05月01日
休日の寝過ぎが体調不良の原因に 「社会的時差ぼけ」を解消
2018年05月01日
「がんとの共生を考える」へるすあっぷ21 5月号
2018年04月26日
【健やか21】平成30年度「児童虐待防止推進月間」の標語を募集します!
2018年04月25日
「検体測定室」でのHbA1cチェックは糖尿病対策として効果的
2018年04月25日
エネルギーを燃焼する「褐色脂肪細胞」を活性化 脂肪が燃えやすい体に
2018年04月25日
ICTを活用して「フレイル」を予防 健康長寿医療センターなどが開発
2018年04月25日
夏の夜は「心筋梗塞」の増加に注意 季節の日照時間によって発症に差
2018年04月25日
「プロポリス」が認知機能の低下を抑制 7年間の国際研究で判明
2018年04月24日
環境省が熱中症環境保健マニュアルを改訂~夏季イベント時の対策を追加
2018年04月19日
【健やか21】パンフレット「住まいの中のアレルゲン対策」ご活用下さい
無料 メールマガジン 保健指導の最新情報を毎週配信
  • 週1回配信(毎週木曜日)
  • 登録者数 7,145 人(2018年05月現在)
登録者の内訳(職種)
  • 保健師 44%
  • 看護師 20%
  • 管理栄養士・栄養士 22%
  • その他 14%
登録はこちら ▶
ページのトップへ戻る トップページへ ▶