ニュース

11月は過労死等防止月間 ~集中的に周知・啓発を実施

 健康で充実して働き続けることのできる社会へ―。厚生労働省は今年も11月を「過労死等防止月間」と定め、シンポジウムなどで啓発を行う。国民一人ひとりが自分自身にも関わることとして、過労死とその防止に対する理解を深めるのが目的。

 「過労死等」とは、業務における過重な負荷による脳・心臓疾患や、業務における強い心理的負荷による精神障害を原因とする死亡、また、これらの疾患のことを指す。長時間にわたる過重な労働は疲労を蓄積させる最も重要な要因と考えられ、さらには脳や心臓疾患との関連性が強いという医学的知見が得られている。

 過労死等対策防止啓発月間は「過労死等防止対策推進法」に基づくもので、毎年11月1日から30日までの1か月間実施。ポスターやパンフレット、リーフレットを作成し、国民に対して広く周知、啓発を行うほか、今年度は民間団体と連携して、11月を中心に全国42都道府県で計43回のシンポジウムを開催する(参加無料、要申し込み)。

 さらに「過労死等防止月間」の一環として、「過重労働解消キャンペーン」も11月の1か月間、行う。これは長時間労働削減など過重労働の解消に向けた取り組みを推進するため、使用者団体・労働組合への協力要請やリーフレット配布などで、周知・啓発を集中的に実施するもの。

 具体的には、過去の過重労働による過労死などで労災請求が行われた事業場などに対して重点監督を行うほか、長時間労働削減に向けて積極的な取り組みを行っている企業を都道府県労働局長が訪問し、取り組み事例を地域に紹介する。

 また11月6日9時から17時に、全国一斉「過重労働解消相談ダイヤル」(無料)を開設し、労働条件全般について都道府県労働局の担当官が相談に応じる(0120-794-713)。

 さらに事業主や企業の労務担当責任者を対象に、「過重労働解消のためのセミナー」(無料、定員100人、事前申し込み制)も11月を中心に全国で60回、開かれる。

 このように、11月はさまざまなアプローチで「過労死ゼロ」を目指す取り組みを集中的に行い、健康で充実して働き続けることのできる社会を目指していく。

報道発表 11月は「過労死等防止啓発月間」です(厚生労働省)
過重労働解消キャンペーン特設ページ
過労死等防止対策推進シンポジウム
過重労働解消のためのセミナー
[yoshioka]
side_メルマガバナー

「産業保健」に関するニュース

2025年02月25日
【国際女性デー】女性と男性はストレスに対する反応が違う メンタルヘルス対策では性差も考慮したアプローチを
2025年02月25日
【国際女性デー】妊娠に関連する健康リスク 産後の検査が不十分 乳がん検診も 女性の「機会損失」は深刻
2025年02月25日
ストレスは「脂肪肝」のリスクを高める 肥満やメタボとも関連 孤独や社会的孤立も高リスク
2025年02月25日
緑茶を飲むと脂肪肝リスクが軽減 緑茶が脂肪燃焼を高める? 茶カテキンは新型コロナの予防にも役立つ可能性が
2025年02月17日
働く中高年世代の全年齢でBMIが増加 日本でも肥満者は今後も増加 協会けんぽの815万人のデータを解析
2025年02月17日
肥満やメタボの人に「不規則な生活」はなぜNG? 概日リズムが乱れて食べすぎに 太陽光を浴びて体内時計をリセット
2025年02月17日
中年期にウォーキングなどの運動を習慣にして認知症を予防 運動を50歳前にはじめると脳の健康を高められる
2025年02月17日
高齢になっても働き続けるのは心身の健康に良いと多くの人が実感 高齢者のウェルビーイングを高める施策
2025年02月12日
肥満・メタボの割合が高いのは「建設業」 業態で健康状態に大きな差が
健保連「業態別にみた健康状態の調査分析」より
2025年02月10日
緑茶やコーヒーを飲む習慣は認知症リスクの低下と関連 朝にコーヒーを飲むと心血管疾患リスクも低下
アルコールと保健指導
無料 メールマガジン 保健指導の最新情報を毎週配信
(木曜日・登録者11,000名)
登録者の内訳(職種)
  • 産業医 3%
  • 保健師 46%
  • 看護師 10%
  • 管理栄養士・栄養士 19%
  • その他 22%
登録はこちら

ページのトップへ戻る トップページへ ▶