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7割が「健康上の問題」に不安あり 厚労省「高齢社会に関する意識調査」
2016.10.13
 厚生労働省は「高齢社会に関する意識調査」の結果を発表した。7割以上が「健康上の問題」を、8割以上が「一人暮らし」をそれぞれ不安に感じていることが示された。また、半数弱が「ダブルケア」を身近な問題と感じている。

 「高齢社会に関する意識調査」は、厚労省が「平成28年版厚生労働白書」の作成に当たっての資料を得ることなどを目的として実施。40歳以上の男女3,000人を対象に、高齢期の就労、健康づくり、一人暮らし、地域の支え合いなどに関する質問をした。
健康寿命を延ばすために「適度な運動」が必要
 健康寿命を延ばすために重要なことについては、「適度に運動をすること」(61.9%)、「休養や睡眠を十分にとること」(58.3%)、「バランスのよい食事や家族・仲間と食事を取るなどの孤食を防ぐこと」(51.8%)が上位を占めた。

 「休養や睡眠を十分にとること」は男性に多く、「バランスのよい食事や家族・仲間と食事を取るなどの孤食を防ぐこと」「家族や友人との交流」「身の回りのことを自分ですること」は女性に多い。
 高齢者の健康づくり・介護予防を促すための施策については、「身近な場所で運動ができる施設の整備」(47.0%)、「健康診断等の受診勧奨と受診後の健康指導」(41.2%)、「効果的な広報」(31.1%)の順に多かった。

 年齢が高いほど「身近な場所で運動ができる施設の整備」「効果的な広報」「ボランティアなどの社会活動に参加しやすい仕組みづくり」をあげる割合が高い。
7割以上が「健康上の問題」を不安に感じている
 老後の不安については、「健康上の問題」(73.6%)、「経済上の問題」(60.9%)が上位を占めた。

 年齢別にみると、年齢が低いほど「経済上の問題」「住まい・生活上の問題」をあげる割合が高く、年齢が高いほど「生きがいの問題」をあげる割合が高い。

 年をとって生活したいと思う場所については、「自宅(72.2%)」がほとんどを占めた。
8割以上が「一人暮らし」を不安に感じている
 高齢期の一人暮らしについては、「大いに不安」が39.9%、「やや不安」が41.8%と、8割以上の人が不安を感じていることが分かった。年齢別にみると、年齢が低いほど「大いに不安」の割合が高い。

 不安の理由は「病気になったときのこと」(79.7%)、「寝たきりや身体が不自由になり、介護が必要になったときのこと」(79.1%)が多く、「買い物など日常生活のこと」(43.5%)が続いた。

 一人暮らしをする場合に受けたいサービスについては、「通院、買い物等の外出の手伝い」(51.1%)、「洗濯や食事の準備などの日常的な家事支援」(37.5%)といった生活支援のほか、「急病などの緊急時の手助け」(37.8%)が多かった。

 男性は「洗濯や食事の準備などの日常的な家事支援」「配食サービスの支援」「健康管理の支援」をあげる割合が高く、女性は「通院、買い物等の外出の手伝い」「ごみ出しや電球の交換などのちょっとした力仕事」「急病などの緊急時の手助け」をあげる割合が高い。

家族に依存しない介護を受けたい
 自身が望む介護の姿については、「家族に依存せずに生活できるような介護サービスがあれば自宅で介護を受けたい」(37.4%)がもっとも多く、自宅で過ごしたいが家族に依存したくないという希望があらわれている。

 男女別にみると、男性は女性と比べて「自宅で家族中心に介護を受けたい」をあげる割合が高く、女性は男性と比べて「家族に依存せずに生活できるような介護サービスがあれば自宅で介護を受けたい」をあげる割合が高い。
地域の支え合いについての意識
 居住地における地域の支え合いが展開されていると思うかを尋ねたところ、「思う」「どちらかというと思う」の合計が27.1%なのに対して、「どちらかというと思わない」「思わない」の合計が46.7%で、支え合いが展開されていないと思う割合が高い。

 地域で困っている人がいたら助けようと思うか聞いたところ、「積極的に助けようと思う」「助けようと思う」が69.6%だった。地域の支え合いの展開状況以上に、より多くの人が困っている人を助けたいと思っていることがうかがえる。

 地域の支え合いの機能を向上させるために有効な施策については、「要援護者の支援マップづくり」(40.4%)、「住民ボランティアのコーディネーターの養成」(40.0%)、「多世代が交流できる拠点の整備など支え合いを行う場の提供」(31.7%)の順に多かった。
半数弱が「ダブルケア」を身近な問題と思っている
 「ダブルケア」(育児と介護に同時に携わる際の負担などの問題)について、身近な問題と思うか聞いたところ、「思う」「どちらかというと思う」の合計が45.4%となり、半数弱の人が身近な問題であると思っていることが示された。

 ダブルケアをしている人へどのような支援が必要かを尋ねたところ、「介護も育児も合わせて相談できる行政窓口」(43.3%)、「介護も育児も合わせて支援サービスが提供される場所を地域でつくる」(33.6%)の順になり、当事者への育児と介護の一体的な支援を求めている傾向がうかがえる。
3割以上が「働けるうちはいつまでも」
 高齢者としての年齢定義として、何歳から高齢者になると思うかを尋ねたところ、「70歳以上」(41.1%)ともっとも多く、「65歳以上」は20.2%だった。回答者の年齢が高いほど、定義する年齢も高くなる傾向があることが判明した。

 現在働いている人または現在働いていないが就労を希望している人に対し、何歳まで働きたいかについて尋ねたところ、「働けるうちはいつまでも」(31.2%)がもっとも多く、「65歳くらいまで」(25.7%)、「60歳まで」(18.5%)と続いた。

 就労にあたり重視することについては、「体力的に無理なく続けられる仕事であること」(66.8%)がもっとも多く、「自分のペースで進められる仕事であること」(48.3%)、「勤務日や勤務時間を選べること」(34.0%)と続く。現役世代よりも無理のない働き方を望んでいることがうかがえる。

高齢社会に関する意識調査(厚生労働省 2016年10月4日)
(Terahata)
©2017 日本医療・健康情報研究所. 掲載記事・図表の無断転用を禁じます。

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