ニュース

運動は「誰かといっしょ」だと効果的 日常生活動作のリスクを低下

 中高年が「日常生活動作」(ADL)の能力を保つために、運動やスポーツ、趣味が役立つ。そして運動は、誰かと一緒にやると効果はいっそう高まる――そんな研究結果を、筑波大学の研究グループが発表した。
運動が5年後の日常生活動作に影響
全国調査のビッグデータを分析
 筑波大学体育系武田文教授らの研究グループは、厚生労働省が全国で実施した「中高年者縦断調査」のデータを用いて、50~59歳の中年者の余暇活動や社会活動が5年後の日常生活動作に及ぼす影響を分析した。

 趣味や他人といっしょの運動・スポーツといった活動が、中年者のメンタルヘルスの保持に有効であることは、厚生労働省の「中高年者縦断調査」で確かめられていたが、身体機能についての研究は少なく、今回はじめて検証された。

 「日常生活活動」(ADL)は「歩く」「服を着る」といった日常生活で必要な基本的な動作を示し、将来に介護が必要になるかどうかを示す指標になる。

 スポーツ庁の調査では、週3~4日以上の運動を実施している高齢者は、そうでない高齢者に比べ、ADLの能力が高いことが示されている。

運動・スポーツ、趣味が日常生活活動の保持に効果的
 研究では、「中高年者縦断調査 第1回(2005年)」から、50~59歳の回答者2万9,181人のうち、「第6回(2010年)」の調査でも回答した2万2,770人のデータを分析。

 中高年者縦断調査では、「歩く」「ベッドや床から起き上がる」「いすに座ったり立ち上がったりする」「衣服を着たり脱いだりする」「手や顔を洗う」「食事をする」「排せつ」「入浴をする」「階段の上り下り」「買い物したものの持ち運び」の10項目で、日常生活動作を検証している。

 分析した結果、男女とも、日常生活動作の能力を保つのに効果的なのは、「運動・スポーツ」で、5年後の日常生活動作に支障が生じるリスクが男性で30%、女性で21%低下していた。「趣味・教養」も効果的で、男性で9%、女性で20%のリスク低下が確かめられた。

 一方で「子育て支援」や「高齢者支援」といった社会活動は、日常生活動作の保持には効果的でない傾向も示された。
他者の存在はやはり大切
 日常生活動作のリスク低下の効果は、男女とも他者と実施する場合で得られやすいことも分かった。運動・スポーツを「他者と実施」している場合は、男性で32%、女性で26%、リスクがそれぞれリスクが低下し、「1人で実施」している場合よりも効果が高かった。

 つまり、中年者が身体機能を良好に保つためには、運動・スポーツは有効で、他人と一緒に実施するとより効果が高いことが分かった。

 高齢期に入る前の中年者の心身両面の健康を良好に保ち、健康寿命を延ばすために、地域などで、仲間といっしょに運動・スポーツを実践できるプログラムを開発したり環境を整備することの必要性があらためて示されたといえる。

 研究は米国のオープンアクセス科学誌「PLOS ONE」に発表された。

筑波大学体育系
The Impact of Leisure and Social Activities on Activities of Daily Living of Middle-Aged Adults: Evidence from a National Longitudinal Survey in Japan(PLOS ONE 2016年10月27日)
[Terahata]

「健診・検診」に関するニュース

2017年08月18日
マシンガーZとのコラボで海外渡航者に麻しん感染予防を啓発
2017年08月16日
賞金3万円!「血糖値アップ・ダウン コンテスト」募集スタート!
2017年08月15日
★参加者募集中★第2回産業保健PC テーマ「保健指導の基本姿勢」
2017年08月10日
8割を超える事業場でストレスチェック制度を実施~厚労省調査
2017年08月09日
健康保険加入者の37%が肥満 脂質や血圧など複数のリスク 健保連調査
2017年08月09日
がん患者の家族が経験する葛藤の実態 がん患者支援に向けた調査結果
2017年08月09日
週3~4回の「飲酒」が糖尿病リスクを低下 アルコールは糖尿病に良い?
2017年08月09日
受動喫煙により大動脈疾患リスクが2倍超に増加 家庭外の受動喫煙は深刻
2017年08月09日
「味噌」に血圧の上昇を抑える効果 日本型の食事スタイルを再評価
2017年08月09日
ミカンのポリフェノールに緑内障の改善作用 酸化ストレスから網膜を保護

最新ニュース

2017年08月18日
マシンガーZとのコラボで海外渡航者に麻しん感染予防を啓発
2017年08月16日
賞金3万円!「血糖値アップ・ダウン コンテスト」募集スタート!
2017年08月15日
★参加者募集中★第2回産業保健PC テーマ「保健指導の基本姿勢」
2017年08月10日
8割を超える事業場でストレスチェック制度を実施~厚労省調査
2017年08月10日
【健やか21】冊子「あなたと赤ちゃんの健康」無料配布  申込受付中
2017年08月09日
健康保険加入者の37%が肥満 脂質や血圧など複数のリスク 健保連調査
2017年08月09日
がん患者の家族が経験する葛藤の実態 がん患者支援に向けた調査結果
2017年08月09日
週3~4回の「飲酒」が糖尿病リスクを低下 アルコールは糖尿病に良い?
2017年08月09日
「味噌」に血圧の上昇を抑える効果 日本型の食事スタイルを再評価
2017年08月09日
受動喫煙により大動脈疾患リスクが2倍超に増加 家庭外の受動喫煙は深刻
2017年08月09日
ミカンのポリフェノールに緑内障の改善作用 酸化ストレスから網膜を保護
2017年08月04日
【健診・予防3分間ラーニング】サンプル動画3タイトル公開中~
2017年08月03日
【健やか21】渡航者向けの「麻しん」の予防啓発活動
2017年08月03日
2015年度の特定健診の実施率は50.1% 特定保健指導は17.5%で伸び悩み
2017年08月03日
【連載更新】課題解決のための取組み「ゆりかごタクシー」「ベビー防災」
2017年08月02日
「ウォーキングの格差」が世界規模で拡大 スマホで世界111ヵ国を調査
2017年08月02日
適量のアルコールでも脳には悪影響が 海馬の萎縮リスクが3倍以上に
2017年08月02日
糖尿病の医療費の節約志向が高まるアメリカ 5人に1人が受診を回避
2017年08月02日
犬の散歩は運動になるか? 運動不足を解消するのに効果的である可能性
2017年08月02日
日本の脳卒中の発症者は年間29万人 半分以上が死亡や介護が必要な状態に
2017年08月01日
「熱中症を防ぐ!」へるすあっぷ21 8月号
2017年07月28日
【健やか21】企業主導型保育事業(内閣府)/健康寿命をのばそう!アワード
2017年07月27日
【連載更新】 ワンコイン健診の挑戦(ケアプロ株式会社)
2017年07月26日
20歳から体重5kg増加は健康リスク 体重を増やさない10の方法
2017年07月26日
高齢者対象の「高血圧診療ガイドライン」 高齢者の降圧には注意が必要
2017年07月26日
がんサバイバーたちの「生きる力」を表現 がんと生きる、わたしの物語
2017年07月26日
糖尿病の最新全国ランキングを発表 ワーストは青森県 ベストは愛知県
2017年07月26日
都道府県の健康格差が拡大 寿命で3.1歳、健康寿命で2.7年の格差
2017年07月26日
日本人3,554人の全ゲノム情報を解読に成功 日本人のゲノム医療に期待
2017年07月26日
日常診療におけるバイオマーカーとしての尿中L-FABPの有用性と可能性
無料 メールマガジン 保健指導の最新情報を毎週配信
  • 週1回配信(毎週木曜日)
  • 登録者数 6,325 人(2017年08月現在)
登録者の内訳(職種)
  • 保健師 44%
  • 看護師 20%
  • 管理栄養士・栄養士 22%
  • その他 14%
登録はこちら ▶
ページのトップへ戻る トップページへ ▶