ニュース

妊婦の半数以上が妊娠前・妊娠中に医薬品・サプリを使用 10万人を調査

 妊娠前・妊娠中の女性の半数以上が医薬品やサプリメントを使用していることが、東北大学が日本全国の約10万人の妊婦を対象に行った実態調査で明らかになった。
日本全国約10万人の妊婦に「エコチル調査」を実施
 この薬の使用実態調査は、東北大学大学院医学系研究科環境遺伝医学総合研究センターの小原拓准教授(薬学)と西郡秀和准教授(産科学)らのグループによるもの。研究成果は、専門誌「Pharmacy」(電子版)に掲載された。

 妊娠中の医薬品・サプリメント使用の実態およびその安全性に関する情報は非常に少なく、日本にはこれまで評価基盤がなかった。

 そこで研究グループは今回、環境省の「環境と子どもの健康に関する全国調査」(エコチル調査)に参加した9万7,464人の妊婦における妊娠前・妊娠中の医薬品・サプリメント使用の実態を調査した。

 このエコチル調査は、環境中の化学物質などが子どもの成長・発達にもたらす影響について調べている大規模調査。

 国立環境研究所をコアセンターとし、国立成育医療研究センターをメディカルサポートセンターとして、大学など全国15か所のユニットセンターとの協働により、環境省が実施している。2011年から開始され、2011~2013年にかけて約10万人の妊婦をリクルートし、出生児が13歳になるまで追跡が行われている。
妊娠判明後から妊娠12週までに57%が医薬品・サプリメントを使用
 その結果、妊娠前・妊娠中の半数以上が医薬品・サプリメントを使用していることが明らかとなった。

 医薬品・サプリメントを使用した妊婦の割合は、妊娠前1年間では78.4%、妊娠判明後から妊娠12週までの間では57.1%、妊娠12週以降では68.8%だった。

 使用された医薬品・サプリメントの種類は、妊娠前1年間では、「市販されている解熱・鎮痛・感冒薬」(34.7%)の使用が最も多く、次いで「病院で処方された解熱・鎮痛・感冒薬」(29.8%)、「全ての抗菌薬」(14.0%)の順に多かった。

 また、妊娠判明後から妊娠12週までの間では、「葉酸サプリメント」(28.9%)、「病院で処方された解熱・鎮痛・感冒薬」(7.8%)、「漢方薬」(6.0%)の順に多かった。

 さらに妊娠12週以降では、「葉酸サプリメント」(26.2%)、「子宮弛緩薬」(15.2%)、「病院で処方された解熱・鎮痛・感冒薬」(13.3%)の順で多かった。
妊娠中の女性と胎児の双方の健康の確保が必要
 今回の研究によって、多くの妊婦が妊娠中に医薬品・サプリメントを使用していることが明らかとなった。求められているのは、妊娠・授乳中の女性と胎児・乳児の双方の健康の確保だ。

 処方する場合の情報源として医薬品添付文書があるが、多くの薬剤では妊娠中・授乳中の女性に使用することを禁じており実際的ではない。

 胎児、乳児の安全のみを優先し、妊娠・授乳中の女性の健康を犠牲にすることは、結果として胎児、乳児の健康をも害する危険性があるおそれもある。

 今後、妊娠中の医薬品・サプリメント使用の安全性の評価が行われることが期待されると研究者はまとめている。

東北大学大学院医学系研究科環境遺伝医学総合研究センター
子どもの健康と環境に関する全国調査(エコチル調査)(環境省)
[Terahata]

「地域保健」に関するニュース

2017年10月19日
【追加募集決定!】「糖をはかる日」クッキングセミナー
2017年10月18日
「買物弱者」問題は深刻 700万人に増加 対策事業の半数以上が赤字
2017年10月18日
脳の健康を保つための「ライフ シンプル 7」 認知症は予防できる
2017年10月18日
結婚生活が安定すると男性の肥満や健康状態は改善 夫婦仲が健康に影響
2017年10月18日
心・脳血管疾患に注意 3人に1人が「発症前に知っていたら」と後悔
2017年10月18日
1回の採血で「4年以内の糖尿病発症リスク」を判定 アミノ酸バランスに着目
2017年10月18日
在宅介護高齢者の4人に1人が睡眠薬を使用 ケアマネジャー「見直し必要」
2017年10月17日
【アンケート協力のお願い】第3期特定健診・特定保健指導の改正内容について(保健指導従事者実態調査)
2017年10月16日
【HAMIQ】医療機関・介護機関の皆様へ~会員募集中~
2017年10月13日
【連載更新】高齢者の外出、移動の問題を考える No.3

最新ニュース

2017年10月20日
【健やか21】養護教諭225名へのアンケート「生徒の"スマホ老眼"が増加」
2017年10月19日
【追加募集決定!】「糖をはかる日」クッキングセミナー
2017年10月19日
賞金5万円「全国生活習慣病予防月間2018」川柳とイラストを募集
2017年10月18日
「買物弱者」問題は深刻 700万人に増加 対策事業の半数以上が赤字
2017年10月18日
脳の健康を保つための「ライフ シンプル 7」 認知症は予防できる
2017年10月18日
結婚生活が安定すると男性の肥満や健康状態は改善 夫婦仲が健康に影響
2017年10月18日
心・脳血管疾患に注意 3人に1人が「発症前に知っていたら」と後悔
2017年10月18日
1回の採血で「4年以内の糖尿病発症リスク」を判定 アミノ酸バランスに着目
2017年10月18日
在宅介護高齢者の4人に1人が睡眠薬を使用 ケアマネジャー「見直し必要」
2017年10月17日
【アンケート協力のお願い】第3期特定健診・特定保健指導の改正内容について(保健指導従事者実態調査)
2017年10月17日
【生活習慣病予防月間2018】インスタグラムキャンペーン 「少食ごはん」 募集中!
2017年10月16日
【HAMIQ】医療機関・介護機関の皆様へ~会員募集中~
2017年10月13日
【連載更新】高齢者の外出、移動の問題を考える No.3
2017年10月12日
30代後半女性の体力が最低に 高齢者は過去最高 体力・運動能力調査
2017年10月12日
「薬剤耐性」(AMR)問題を知ろう AMR対策アクションプランで啓発を開始
2017年10月12日
【健やか21】孫育てのススメ(祖父母手帳)の発行(鳥取県)
2017年10月12日
禁煙治療のアプリを開発 空白期間をフォロー 日本初の治験を開始
2017年10月12日
妊娠中うつ症状の発症に食事パターンが影響 「日本型」では発症が少ない
2017年10月11日
厚労省が過労死等防止対策白書を公表~現状や調査研究結果を報告
2017年10月06日
「血糖値スパイク」を食事と運動で改善 「糖をはかる日」講演会(1)
2017年10月06日
「血糖値スパイク」を薬物療法で改善 「糖をはかる日」講演会(2)
2017年10月06日
【健やか21】0歳児身長が伸びやすい季節は夏(育児ビッグデータ解析より)
2017年10月05日
【連載更新】心とからだにかかわる専門職の人材育成/スーパー売り場での気づきから開業保健師へ
2017年10月04日
10月は「乳がん啓発月間」 定期的なマンモグラフィ検診は効果的
2017年10月03日
妻が肥満だと夫は糖尿病になりやすい 家族対象の保健指導が効果的
2017年10月03日
「低カロリー食」で老化を防げて寿命も延びる 腹八分目で若返ろう
2017年10月03日
うつ病のリスクは魚を食べると減少 「n-3系脂肪酸」の予防効果
2017年10月03日
医療費抑制 27%が「患者の負担増」に理解 65歳以上でも3割 健保連調査
2017年10月03日
スニーカー通勤でウォーキング スポーツ庁「FUN+WALK PROJECT」
2017年10月03日
「AMR対策いきまぁーす!」―厚労省がガンダムとコラボし啓発活動を実施
無料 メールマガジン 保健指導の最新情報を毎週配信
  • 週1回配信(毎週木曜日)
  • 登録者数 6,501 人(2017年10月現在)
登録者の内訳(職種)
  • 保健師 44%
  • 看護師 20%
  • 管理栄養士・栄養士 22%
  • その他 14%
登録はこちら ▶
ページのトップへ戻る トップページへ ▶