ニュース

妊娠中うつ症状の発症に食事パターンが影響 「日本型」では発症が少ない

 妊娠中に「健康型」および「日本型」の食事を摂取していた女性は、妊娠中うつ症状の発症が少ないことが、愛媛大学などの研究チームの調査で明らかになった。
大豆製品やイソフラボンを摂取するとうつ症状が減る
 研究は、愛媛大学、国立保健医療科学院、東京大学、琉球大学の共同研究チームによるもので、学術誌「Journal of Affective Disorders」オンライン版に発表された。

 女性は男性の2倍うつ病にかかりやすく、5人に1人が一生のうち1度はうつ病におちいるとされているが、妊娠中や産後は一生の中でもとりわけうつ病がよく起こりやすい。

 研究チームはこれまでに、魚介類、ヨーグルト、海藻、大豆、魚介類由来n-3系不飽和脂肪酸、カルシウム、ビタミンD、イソフラボン、マンガンを摂取すると、妊娠中のうつリスクが減ることを確かめている。

 2016年には、妊娠中に大豆製品やイソフラボンを摂取すると、うつ症状が減るという研究を発表している。

 「健康型」および「日本型」の食事パターンは、これらの栄養素を十分に摂れるので、妊娠中うつ症状の予防に効果的である可能性がある。
妊娠中うつ症状の有症率は19.2%
 今回の研究は、食品の習慣的な摂取状況をとらえ、食品摂取パターンによって妊娠中うつ症状がどれだけ減るかを総合的に分析したはじめてのものだ。

 研究チームは、九州・、沖縄母子保健研究のベースライン調査に参加した1,744名の妊婦を対象に、うつ病症状を簡易にチェックできる「うつ病自己評価尺度」(CES-D)で評価した。

 CES-D16点以上をうつ症状有りと判定。年齢、妊娠週、居住地域、子数、家族構成、うつ既往、うつ家族歴、喫煙、受動喫煙、職業、家計の年収、教育歴、BMIを交絡因子として補正を行った結果、妊娠中うつ症状の有症率は19.2%となった。

 その後、食品摂取パターンを分析したところ、33食品群から因子分析により「健康型」「日本型」「西洋型」の3タイプのパターンが導き出された。

 「健康型」は野菜、きのこ類、豆類、海藻、いも類、魚介類、みそ汁、砂糖類の摂取が多く、菓子類、パン類の摂取が少ない。「日本型」は米、みそ汁の摂取が多く、コーヒー、乳製品、砂糖類、菓子類、パン類の摂取が少ない。「西洋型」は肉類、植物油脂類、卵、調味料の摂取が多く、パン類の摂取が少ない。
「日本型」食事を摂っていると妊娠中うつ症状が減る
 各食事パターンの度合いを4等分して解析すると、「健康型」食事摂取パターンの度合いのもっとも低い群に比較して、2番目、3番目、4番目いずれの群でも有意に妊娠中うつ症状の有症率が低下していた。

 「日本型」食事摂取パターンでは、3番目と4番目の群で有意に妊娠中うつ症状の有症率の低下と有意な関連が認められた。

 なお、「西洋型」食事摂取パターンでは、妊娠中うつ症状の有症率は低下しなかった。

 今後、研究データをさらに蓄積し検証する必要があるが、食習慣の変容により、妊娠中のうつ症状を予防できる可能性が示された。

Dietary patterns and depressive symptoms during pregnancy in Japan: baseline data from the Kyushu Okinawa Maternal and Child Health Study(Journal of Affective Disorders 2017年8月30日)
[Terahata]

「メンタルヘルス」に関するニュース

2018年02月15日
「足の冷え」「むくみ」は血管の老化が原因 足の動脈硬化を改善
2018年02月07日
気温差が大きいと「脳卒中」のリスクが上昇 季節の変わり目に注意
2018年02月07日
「時間栄養学」の新たな発見 食事のタンパク質が「体内時計」を調整
2018年02月07日
アルツハイマー病を簡単に検査できる技術を開発 わずか0.5ccの血液で判別
2018年02月06日
「働く女性の健康~今日的な課題への対応~」へるすあっぷ21 2月号
2018年01月31日
楽しくできる「インターバル運動」で脳を活性化 体力が低下した人にも有用
2018年01月25日
自殺予防を地域で強化 自治体向け「自殺対策計画」ガイドライン策定
2018年01月25日
妊娠期に魚を食べた女性で「抑うつ」が減少 DHAとEPAは女性に有用
2018年01月25日
「男のストレス」ががんリスクを高める 肝臓がんは33%上昇
2018年01月18日
高齢者独居が4人に1人に 進む未婚・少子化 日本の世帯数の将来推計

最新ニュース

2018年02月19日
妊娠子育て期の女性に医師・管理栄養士伴走による遠隔指導研究を開始
2018年02月19日
【健やか21】約100名の女子大生・女子高生と"女性の健康"を考えるイベント
2018年02月15日
「たばこ規制」をどうする? 多方面で厚労省の法改正素案に反対の声
2018年02月15日
「足の冷え」「むくみ」は血管の老化が原因 足の動脈硬化を改善
2018年02月15日
人工知能(AI)で「胃がん」を早期発見 98%の精度で「熟練医に匹敵」
2018年02月15日
喫煙と飲酒が口腔・咽頭がんのリスクを上昇 たばこ、お酒でリスクは4倍に
2018年02月15日
日本発のバイオマーカー 尿中L-FABPを活用した腎疾患管理
2018年02月14日
【全国生活習慣病予防月間講演会レポート】「生活習慣病」と「がん」その予防に共通するキーワードは?
2018年02月11日
【健やか21】平成29年度「子ども予防接種週間」の実施について
2018年02月09日
花粉症予防アプリ「アレルサーチ」で発症要因解明と予防の啓もうを(順天堂大学)
2018年02月08日
「おにぎりダイエット」で体重が減少 ご飯と運動で腹囲は減らせる
2018年02月07日
いま知っておきたい「花粉症」対策 最新の治療で上手に乗り切ろう
2018年02月07日
気温差が大きいと「脳卒中」のリスクが上昇 季節の変わり目に注意
2018年02月07日
「時間栄養学」の新たな発見 食事のタンパク質が「体内時計」を調整
2018年02月07日
アルツハイマー病を簡単に検査できる技術を開発 わずか0.5ccの血液で判別
2018年02月06日
「働く女性の健康~今日的な課題への対応~」へるすあっぷ21 2月号
2018年02月05日
【健やか21】平成30年度「児童福祉週間」の標語が決定しました!
2018年02月05日
健康寿命日本一を目指す大分県、県民総ぐるみの健康づくりを軌道に
2018年01月31日
子宮頸がんワクチンの有効性を強調「理解と判断を」 厚労省がリーフレット
2018年01月31日
特定保健指導の効果を「ビッグデータ」で検証 3年後にメタボが31%減少
2018年01月31日
国立がん研究センターとヤフーが連携 検索で「がん情報サービス」を表示
2018年01月31日
楽しくできる「インターバル運動」で脳を活性化 体力が低下した人にも有用
2018年01月31日
大豆イソフラボンが「サルコペニア」を軽減 筋肉細胞の減少を抑える効果
2018年01月29日
【健やか21】 自治体・企業・NPO「子育て支援連携事業」全国会議開催
2018年01月29日
糖尿病予備群にIoT活用による健康改善の介入研究を開始~国立国際医療研究センターなど
2018年01月26日
野菜から食べて30回噛む~長野市「ベジライフ宣言」で生活習慣病予防
2018年01月25日
自殺予防を地域で強化 自治体向け「自殺対策計画」ガイドライン策定
2018年01月25日
妊娠期に魚を食べた女性で「抑うつ」が減少 DHAとEPAは女性に有用
2018年01月25日
「男のストレス」ががんリスクを高める 肝臓がんは33%上昇
2018年01月25日
乳がんの死亡率が半分に減少 専門家は「乳がん検診」の重要さを強調
無料 メールマガジン 保健指導の最新情報を毎週配信
  • 週1回配信(毎週木曜日)
  • 登録者数 6,852 人(2018年02月現在)
登録者の内訳(職種)
  • 保健師 44%
  • 看護師 20%
  • 管理栄養士・栄養士 22%
  • その他 14%
登録はこちら ▶
ページのトップへ戻る トップページへ ▶