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「次世代につながる住民主体の地域づくりに向けた保健師活動」保健師長会
2016.07.21
 全国保健師長会の指定都市・政令市・中核市・特別区部会はこのほど、平成27年度の活動報告として、「次世代につながる住民主体の地域づくりに向けた保健師活動」をまとめ、ホームページで公開した。先駆的に次世代へつながる地域づくりを行っている地域で保健師の関わりを調査し、今後の保健師活動に生かしていくことが目的。

 地域における保健師の活動は地域包括ケアシステムの推進やがん対策、子育て支援施策の充実など、近年、多様化している。そのため保健師は個々の住民の健康問題を把握するだけでなく、地域特性を見極めて集団に共通する地域の健康課題や、地域保健関連施策についても意識しながら活動する必要がある。また、自助および共助など住民の主体的な行動を促進し、持続できる地域づくりの推進も重要である。

 そこで今回「次世代につながる住民主体の地域づくりに向けた保健師活動」をテーマに、住民と協働した事業を継続的に幅広く先駆的に推進している三重県名張市と、大阪市東住吉区の事例について現地で聞き取り調査を行った。調査の内容は、活動が発展していった要因や、次世代につながる地域づくりやその地域への保健師の関わりの方法など。

 名張市は子育て支援、成人保健、高齢者支援などさまざまな分野でボランティア育成などを行い、安定した人的確保を行っている。新しい住民の流入により、地縁団体の機能が低下するといった問題が見られたため、全市に自発的なまちづくりに対応する住民組織を立ち上げ、地域力を向上させてきた。新しい地区組織として立ち上げた「地域づくり委員会」の活動を通して、住民間のソーシャルキャピタル(社会や地域における人々の信頼関係や結びつき)が醸成され、子育て支援においては「名張版ネウボラ」(妊娠、出産、育児の切れ目ない相談と支援の場)も生まれている。

 報告書では「名張版ネウボラ」が発足した経緯や、活動の経過、成果について調査した内容を掲載。人材育成の方法についても言及しており、活動に対するモチベーションの維持やスキルアップ支援の状況についても報告している。

 一方、大阪市東住吉区は高齢者および高齢世帯の割合が高く、生活習慣病や認知症予防に力が入れられている。このうち報告書では、認知症予防のための「はつらつ脳活性化アップ事業」について紹介し、名張の事例と同様に地域の人材育成や、自主活動への取り組みやすさの工夫などについて述べている。

 これら2つの事例の考察から、報告書では「次世代につながる住民主体の地域づくりに向けた保健師の地域への関わり」のポイントを以下のようにまとめた。

1 子育て世代から高齢者まで全世代へのひろがりを持つ地域づくりを目指し、次世代へつなげる意識を醸成していく。
2 できるしくみを整備して活動の裏づけとなる事業化・予算化が有効である。
3 地域全体を巻き込むには、地域のまちづくりリーダー等核になる人や既存の組織と一緒につながりをもつよう意識して支援していく。
4 行政首長や統括的保健師の活動方針を明確に策定していることが重要で、それに沿って住民の参画を推進しながら活動していく。
5 異世代間の交流を通してつながり、winwinの関係をもつ。

 報告書には詳細な調査資料も添付されており、次世代につながる地域づくりを進めるうえで参考になる内容となっている。

「次世代につながる住民主体の地域づくりに向けた保健師活動」(全国保健師長会)

(yoshioka)
©2017 日本医療・健康情報研究所. 掲載記事・図表の無断転用を禁じます。

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