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糖尿病や腎臓病の食事療法を宅配食サービスで改善 病態栄養セミナー
2016.10.27
 宅配食サービス「健康宅配」を展開する武蔵野フーズは、医療従事者向けに「第15回病態栄養セミナー」を開催した。糖尿病や腎臓病の食事療法を続けるために必要なコツを、専門家が解説した。
食事療法を無理なく続けるために
 武蔵野フーズは、糖尿病と腎臓病の食事療法への理解を深める目的で、10月に都内で「第15回病態栄養セミナー」を開催した。

 講演は第1部と第2部に分かれ、その間に武蔵野フーズが提供する宅配食サービス「健康宅配」ランチの試食会が開催された。

 当日は東京医科大学病院栄養管理科長の榎本眞理氏が「明日から役立つ糖尿病性腎症の栄養指導―成功と失敗から学ぶ―」と題し、また東京医科大学腎臓内科学分野主任教授の菅野義彦氏が「糖尿病性腎症の食事療法を考える」と題し、それぞれ講演を行った。

 糖尿病治療の大きな柱である食事療法のポイントは、まず摂取エネルギー量を適正範囲内に抑え、栄養バランスを整えることだ。食事療法を成功させるために必要な条件は、(1)便利であること、(2)魅力的であること、(3)日常的であること、(4)必要なときは管理栄養士に相談できることだという。
多くの人にって食事療法は難しい
 食事療法をしっかり守れば、糖尿病の血糖コントロールの目標であるHbA1c7.0%未満を目指すことは可能だが、食事療法を続けるのが難しいという人も多い。

 その理由は、「独居、高齢など自分で食事を作るのが難しい」「自宅での食事に不安をもっている」「療養食を一人分だけ用意するのは面倒だ」「コンビニやスーパーで弁当などを買っている」「つい間食を摂ってしまう」「糖尿病腎症と診断された」など、さまざまだ。

 そんな人でも、宅配食サービスを利用すれば、食事療法を安心して続けることができる。宅配食メーカーの努力によって、プロの管理栄養士によりエネルギー量や栄養のバランスが調整された治療食のメニューが豊富に用意されている。

 宅配食のメリットは、(1)栄養の基準値を厳守しながらも、食材は豊富に使用、(2)工夫された日替わり献立や味のおかげで、飽きることがなく、心理的負担も少ない、(3)1人分の食事を別に準備する負担がない。食事療法の一環として、食事管理をしっかりでき、食べておいしさを実感できる宅配食は利用価値が高い。
腎臓病の食事療法のポイント
 腎臓病の治療において、栄養管理・食事療法はとても重要な役割を果たしている。慢性腎臓病によりステージが進んで腎機能が低下するほど、その役割は大きくなる。

 食事療法の目的は、腎臓病の進行を遅らせることと、体調を良好に保つことにある。透析導入前の保存期の患者であれば、食事療法によって腎不全や透析導入への進行を遅らせることができる。

 腎臓病の食事療法のポイントとなるのは下記の点だ――

・ 塩分を控える

 腎臓の機能が低下した状態では、塩分の排泄機能が落ちている。そのため塩分を摂り過ぎると、体内の塩分濃度が過剰となり、それを排泄させるために、腎臓の糸球体に過剰な負担がかかる。そして高血圧を引き起こし、腎機能の低下を早める原因となる。1日の食塩摂取量は6g未満に抑えることが理想的だ。

 このほかに、腎臓の機能が低下すると体内に溜まりやすくなるカリウムやリンの摂取を制限したり、水分のコントロールも必要な場合がある。

・ 高血圧を治療する

 高血糖だけでなく高血圧も血管を障害し、血流を悪くしたりすることで腎臓の働きを低下させる。また、腎臓には血圧を調整する働きもあるため、腎臓病が悪化すると血圧が高くなり、それが腎臓の障害をさらに進めるという悪循環に陥る。

 降圧薬としては血圧を下げるとともに腎臓を保護する作用がある「ARB」や「ACE阻害薬」が使われる。十分に下がらなければ「カルシウム拮抗薬」や「利尿薬」が併用される。

 血圧は常に変動している。家庭で血圧を測ればそれを実感でき、思いがけない時間帯の高血圧も発見できる。腎臓病や高血圧のリスクが高い人は、毎日自分で血圧を測ろう。朝と夜に測ることが勧められる。

・ タンパク質を摂り過ぎない

 食事で摂取したタンパク質は、体内で代謝され、不要なものは老廃物となり血液中にたまる。血液は腎臓でろ過され、老廃物は尿として排泄される。タンパク質を摂りすぎると、老廃物が多くなり、腎臓への負担が増えてしまう。腎機能を保つためにも、タンパク質の摂取量を抑える必要がある。

 しかし、タンパク質は体を構成する重要な栄養素でもあり、活動に必要な量を摂取する必要がある。このため、まったく摂らないというのではなく、主治医・管理栄養士から指示された量を守ることが重要となる。
管理栄養士が作った治療食を自宅まで届けるサービス
 腎症の食事療法では、摂取エネルギー量と塩分の是正を行い、タンパク質の適量摂取と、エネルギー確保のための炭水化物や脂質の増やし方などを、調理を工夫して取り入れていく。

 しかし、低タンパク質でエネルギー量を適正にとる食事療法は、これまでの食事指導と大きく異なるところがあり、患者にとっては受け入れるのがなかなか困難だ。

 これを解決するために、宅配食を取り入れる方法がある。具体的には、タンパク質を1日30?50gに制限し、エネルギー、塩分、カリウムを調整した日替わりメニューの宅配食に置き換える。

 腎臓病や糖尿病の食事療法について、頭では分かっていても、実践がともなわないという人や、忙しくて勉強している時間がないという人は多い。そんな人には、糖尿病治療食の宅配システムを利用し、専門家が作った本格的な治療食を在宅のまま手軽に体験する方法が効果的だ。
バランスの良い献立 「味も驚くほど良い」と高評価
 武蔵野フーズの宅配食サービス「すこやか膳」は、1日のエネルギー量を1,400kcal、1,600kcal、1,800kcalに、塩分を6g以下に調整した冷蔵の宅配食だ。消費者庁の定める「食事療法用宅配食品等栄養指針」にもとづきつくられている。

 「健康宅配」は、管理栄養士がバランスの良い献立を作り、味付けに改良が重ねられ、食材もエコファーマ認定を取得した指定農家から調達した野菜を使用し、工夫されている。

 治療食は一般的には味が薄い料理が多いが、「健康宅配」は低塩分ながら満足できる、しっかりとした味作りが工夫されている。メニューも豊富で飽きがなく、毎日続けられる食事セットだ。当日の試食会でも「おいしいと思う」という感想が大多数を占めた。

 「健康宅配」のサービスは1997年に開始され、これまで19年間のノウハウを蓄積し、現在は1日に8,000食以上が提供されている。「健康宅配」は衛生管理が徹底された工場で製造されており、商品開発から製造、宅配まで一貫体制で提供されており、衛生管理された工場で素材の下ごしらえ・調理・盛り付けから包装までおいしさにこだわっている。
宅配食は食事療法の強力な「栄養教育」になる
 宅配食は調理いらずで、面倒なエネルギー計算やタンパク質制限の必要がない。食事を全て完璧に自分で作るのはとても大変だが、料理済み食品を上手に取り入れると、食事療法を無理なく、ストレスをためずに続けることができる。

 特に、食生活の改善を、「忙しいから」「難しいから」といった理由で避けてきた人たちにとっても、大きな助けとなる。摂取エネルギー量を満たす食材のボリュームや味付けなどを具体的に体験できる点では、宅配食は強力な「栄養教育」の教材となる。

 宅配食を1~2ヵ月間続ける、毎月10日間だけ利用してみるといった方法でも、ほとんどの人は治療食のノウハウをマスターして、無理なく安全に食事をコントロールすることが可能になる。

 「健康宅配」は、「冷蔵食」と「冷凍食」の2つの宅配サービスから選べることが特長だ。「冷蔵食」の宅配サービスは、(1)日替り献立で、季節の食材を利用、(2)冷蔵食ではダイコンやキュウリ、コンニャクなど、冷凍弁当に不向きな食材も使用している、(3)長持ちするので安心・安全。配達日の翌14時まで食べられる。(4)電子レンジで温めるだけで食べられる――というメリットがある。

 武蔵野フーズの「冷蔵食」の宅配サービスは、宅配エリアは東京、神奈川、埼玉、千葉、愛知、群馬、栃木、茨城、福島、宮城、山梨、静岡などの1都11県。エネルギー調整食(糖尿病食)の「すこやか膳」は2食1,512円から、タンパク調整食(腎臓病食)の「やすらぎ膳」は2食1,620円からで、料金は配送料込みだ。1日2食~3食を1日分から利用できる。

「健康宅配」の総合パンフレットは
患者向けの資料として活用できる

 10月にリニューアルされた「健康宅配」のパンフレットは、食事療法が必要な人向けに分かりやすく解説している。
▽「食品交換表」の解説
▽糖尿病の人の食事療法のポイント
(指示栄養量の記入欄、エネルギー節酒量の目安の算出、栄養バランスの調整、塩分を控え方)
▽腎臓病の人の食事療法のポイント
(指示栄養量の記入欄、タンパク・塩分・リンなどの栄養素別の摂取方法、主食の目安、外食の選び方)
などの内容で、盛りだくさんだ。

(株)武蔵野フーズ 健康宅配 糖尿病食、腎臓病食などの食事療法は健康宅配
(Terahata)
©2017 日本医療・健康情報研究所. 掲載記事・図表の無断転用を禁じます。

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