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配偶者やパートナーに「がん検診を受けて」 身近な人に勧めて受診率アップ
2016.12.15
 既婚者の約8割が「配偶者・パートナー」に「がん検診を受けてもらいたい」と考えているが、実際に勧めたことがある人は半数以下――身近な人とがんのことを話題にし、互いにがん検診受診を勧め合うことが、がんの早期発見につながる可能性がある。
9割以上が「がん予防の対策が必要」と認識
 味の素は「がんの予防意識」に関する調査を実施した。調査は今年10月に全国20歳以上の男女8,564人を対象にインターネットで行ったもの。

 それによると、「がんを予防するには対策が必要」と認識している人は92.7%に上るが、実際にがんを予防するために何らかの対策をしているという人は33.2%にとどまった。

 具体的ながん予防対策としては、1位は「定期的に健康診断を受ける」(男性 48.7%、女性 48.8%)。男性では2位が「適度な運動をする」(43.4%)、3位は「喫煙を控える」(41.2%)といった行動に関するものだったのに対し、女性では2位が「野菜や果物は不足しないようにしている」(46.0%)、3位は「栄養のバランスのよい食事をとる」(43.1%)といった食事に関連するもので、男女で違いがみられた。

 全体の53.0%は「がん検診の重要性について理解は深まっている」と回答。その理由は「がんに関する情報を目にする機会が増えたから」(62.1%)、「身のまわりにがんになる人が増えたから」(34.9%)、「年をとったから」(32.4%)が多かった。

 実際にがん検診を受診したきっかけを聞いたところ、「体に実際に不調が感じられる時」(37.5%)、「健康診断で、がん検査が必要と判定が出た時」(34.7%)、「自治体からの案内が来たとき」(29.7%)が上位を占めた。体の異常に加えて、検査受診の案内、がんに関する情報などが、がん検診の受診のきっかけとなっている。

 何が改善されれば、よりがん検診を受診するかという質問に対しては、「金額」(70.5%)、「受診までの手間」(41.4%)、「所要時間」(37.0%)という回答が多かった。
がん検診を受けて欲しい人がいる 8割が配偶者に「受けて欲しい」と回答
 また、全体の約8割が、がん検診を受けて欲しい人がいると回答。特に既婚者では約8割が「配偶者・パートナーに受診してほしい」と身近な人を思いやる意識が強いことが示された。一方で、実際に受診を勧めた人は半数以下にとどまり、行動に移せていない実態が示された。

 未婚者ががん検診を受けて欲しい人は「親」(48.8%)、「兄弟姉妹」(22.6%)が多く、既婚者では、「配偶者」(80.5%)、「子ども」(30.2%)、「親」(27.3%)が多い。一方で、既婚者で実際に「配偶者」にがん検診を勧めたことがある人は45.6%と半数以下だった。

 配偶者にがん検診を受けてもらいたい理由としては、既婚男女とも1位は「健康でいて欲しいから」、2位は「長生きして欲しいから」、3位は「早期に発見すれば治るかもしれないから」。女性の方が男性より配偶者に検診を受けてもらいたいと考える傾向が強く、「経済的な支えがなくなる不安があるから」を挙げる女性の割合(17.7%)は男性の割合(12.2%)を上回った。

 2012年に策定された「がん対策推進基本計画」では、「5年以内にがん検診の受診率を50%(胃、肺、大腸は当面40%)に引き上げる」ことが掲げられているが、胃がん 39.6%、大腸がん 37.9%、肺がん 42.3%、乳がん 34.2%、子宮頸がん 32.7%など(いずれも国立がん研究センター調査)、受診率は目標に届いていない。

 こうした現状に対して、「がん検診の受診に対して消極的かつ受身な傾向がみられるなかで、身近な人が大事な人にがん検診を受診するよう働きかけることで、がん検診の受診率が向上する可能性があることが示唆されました。夫から妻へ、妻から夫に対して、がん検診をするよう働きかける何らかのきっかけを作ることが有効かもしれません。健康こそが家族の財産です」と、足利工業大学看護学部学部長で日本人間ドック学会副理事長の山門實氏は述べている。

 11月22日(いい夫婦の日)や結婚記念日、誕生日といった記念日、お祝いなどの際にパートナーや家族など身近な人に「健康を贈る」ということで健康診断をギフトとして贈る動きも出てきている。

 身近な人とがんのことを話題にし、互いにがん検診受診を勧め合うことが、がんの早期発見につながる可能性がある。

味の素
臨床アミノ酸研究会
(Terahata)
©2017 日本医療・健康情報研究所. 掲載記事・図表の無断転用を禁じます。

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