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【連載更新】日本人の死生観

 連載「地域での看取り」(神山 欣子:看護師、社会福祉士、介護支援専門員、MBA(経営学修士)/栗岡 住子:保健師、産業カウンセラー、MBA、博士(医学))の第9回を公開しました。

 日本人は死を忌み嫌い、死を口にすることを避けてきました。死後の世界においても不幸な死に方をすると、「救われない」「地獄に行く」「さまよう」などマイナスイメージがつきまとっています。また、大規模な事故や自然災害が起こった時には、家族はその遺体(亡骸)を求めて何日も、あるいは何年も探し求めることは珍しくありません。医療の現場においても、死は敗北と受け止める医療従事者が存在します。日本人にとって、「死」はケガレを伴うと同時に「遺体」として尊厳をもって取り扱わなければならない存在であると考えられてきました。しかし、本当にそれだけでいいのでしょうか。人生90歳の時代となった今、それぞれの人生の終焉をどのように迎えるかが問われている時代であり、だからこそ各人がそれぞれの死生観をもつ必要があると考えます。


写真:高齢者と看護師の心と心が通じ合う瞬間

 1.「死を口にすることは」縁起でもないこと
 医療の現場では治療に対する説明をインフォームドコンセントと言い、主治医から現状と今後の治療の方針を聞くことがあります。可能な治療と効果、リスクについて説明を受けても専門用語が多いと理解しずらく、なんとなくわかったような気になって同意してしまいます。一方で、セカンドオピニオンとして別の医療機関や医師に相談するこにより、病気の理解が深まり、治療方法の選択肢がひろがることもあります。

 しかし、医師や看護師は「死」を口にすることはほとんどありません。病院では生きるための治療やケアが中心となるため「死」を口にすることは本人・家族の希望を損なうことになると考えます。さらに医療者は治療やケアの専門家であって「死」の専門家ではないのでそこに立ち入ることを避けてしまいます。

オピニオン「地域での看取り」
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[保健指導リソースガイド編集部]
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