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【連載更新】立ち直る力(保健師スピリッツと実践活動)
2017年02月01日

連載「保健師スピリッツと実践活動 」(小西 恵美子:長野県看護大学名誉教授、
鹿児島大学医学部客員研究員))を更新しました。
No.5 立ち直る力
感動の一文に出会いました。
「赤酒、間に合いました」と題し、吉村朋晃氏のエッセイはこう始まります。
「熊本の正月には欠かせない屠蘇用赤酒の出荷がピークを迎えている。私が勤める酒造会社瑞鷹(ずいよう)は江戸末期に創業し、一度途絶えた赤酒を戦後、復活させ守ってきた」
しかし、2016年4月の熊本地震。
吉村氏は、「100棟超ある建物の7割が被害を受け、土蔵造りはほぼ全壊、大規模半壊の状態だった。原酒の一部も被害を受け、廃棄せざるを得ない状態だった。工場の再開も危ぶまれたが、地元の人に『赤酒、今年は間に合うとや?』と勇気をもらい、例年通りの出荷に間に合うことができた」と綴り、「正月に赤酒を飲むことで、少しでも前向きな気持ちになってくれる方がいるならば、こんなにうれしいことはない。工場の完全復旧には何年かかるかわからない。それでも、熊本の赤酒は守り抜いていきたい」と結んでいました。(2016年12月16日付、日本経済新聞)
災害が多発する日本。敗戦、災害、困難に立ち向かういくつもの物語が人々を感動させてきました。そしてそれが、日本の力、倫理観、文化となって我々の心の底流に流れていると感じます。 人間に備わっている回復力はトラウマを乗り越え前向きに生きる力。今、看護でも注目されているレジリエンス(resilience)も、これに通じる概念と思います。
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