ニュース

SNSの「自殺防止相談」に月に1万件以上 「対策強化月間」に実施

 厚生労働省は、3月の「自殺対策強化月間」で、LINEなどのSNSで行われた「自殺防止相談」に、1万件を超える相談があったと発表した。SNSの相談事業には、一定のニーズがあることが示された。
SNSを活用した自治体の相談事業は活発化
 ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)を活用した、自治体の各種相談事業は活発化している。読売新聞の調査によると、SNSにより自殺に関する相談に対応を今年度以降に計画している自治体は、全国の3割に上るという。

 厚生労働省は、3月の「自殺対策強化月間」に、地方公共団体、関係団体などと連携して「いのち支える自殺対策」という理念のもと、啓発活動を行った。3月1日から31日までの間、自殺リスクを抱えた人の相談機会の確保をはかる目的で、13団体の協力を得てSNSによる相談事業を実施した。

 その結果、LINEでの相談件数は1万129件に上った。友だち登録数は6万9,549人だった。

 13団体のうち相談延べ件数が1,000件を超えた7団体4アカウントについて集計したところ、年齢別では「19歳以下」が39.2%、「20歳代」が42.0%で、合わせて8割を超えた。男女別では女性からの相談が約9割(89.8%)を占めた。

 厚労省は「SNSの相談事業には、若者を中心に一定のニーズがあることがあらためて確認できた」としている。厚労省は、全国に「こころの健康相談ダイヤル」を設けているほか、4月以降もLINE相談に応じている団体を紹介している。また、SNSによる相談事業に関するガイドラインの作成も進めているという。

関連情報
自殺の背景には複合的な原因がある
 警察庁の発表によると、2017年の日本の自殺者数は前年より576人少ない2万1,321人で、8年連続で減少している。このうち女性は6,495人で、6年連続で減少している。男性も8年連続で減少しているが、実数は女性の2.3倍にあたる1万4,826人だった。

 自殺の多くには、多様かつ複合的な原因が背景にあり、さまざまな要因が連鎖している。原因・動機別にみると、「健康問題」(うつ病・身体の病気など)がもっとも多く1万778人、「経済・生活問題」(生活苦・多重債務など)が3,464人、「家庭問題」(夫婦関係の不和家族の将来悲観など)が3,179人、「勤務問題」(仕事疲れ職場の人間関係など)が1,991人だった。
 政府は2017年夏にまとめた自殺総合対策大綱で、「年間自殺者数は減少傾向にあるが、非常事態はいまだ続いている」との認識を示し、「誰も自殺に追い込まれることのない社会の実現を目指す」との基本理念を掲げている。

 日本の自殺死亡率は世界的にみて相対的に高く、人口10万人当たりの自殺者数は、2017年は16.8人と過去最少だったが、フランス 15.1人、アメリカ 13.4人、ドイツ 12.6人、カナダ 11.3人、英国 7.5人、 イタリア 7.2人と先進7ヵ国の中では最悪レベルだ。このため、2026年までに13.0人以下まで減少させる目標を掲げている。

自殺対策強化 SNS相談を行う団体(2018年度上半期)

一般社団法人 社会的包摂サポートセンター
LINE・チャットによる相談を行い、必要に応じ電話や対面相談へのつなぎ、居場所の提供を行う。
様々な分野の専門家とのネットワークと、全国的な地域拠点のネットワークを連携させる。
SNSをパトロールし、危険性の高いアカウントへのDM送付などを行う。
特定非営利活動法人 BONDプロジェクト
若年女性を対象にネットパトロールを実施し、ハイリスク者の早期発見、LINEによる相談を実施。
必要に応じ、出張面談、同行支援、保護を実施し、弁護士やその他の専門家、全国の支援者とも提携。
特定非営利活動法人 地域生活支援ネットワークサロン
Twitterで見回り活動を行い、リスクの高い者に対して、支援へ導く働きかけを実施。
特定非営利活動法人 OVA
インターネットゲートキーパー活動(自殺関連語を検索した人に対し、検索連動広告を表示し、相談サイトに誘導)を実施。
メールやチャットなどを中心とした相談事業。
特定非営利活動法人 チャイルドライン支援センター
18歳以下の子どもを対象に、電話による相談に加え、チャットによるオンライン相談を実施。
一般社団法人 日本いのちの電話連盟
電話による相談に加え、メール・チャットによるインターネット相談を実施。

自殺対策強化月間(厚生労働省)
自殺対策(厚生労働省)
自殺者数(警視庁)
[Terahata]

「メンタルヘルス」に関するニュース

2018年09月13日
【9/10~9/16は自殺予防週間】SNS(LINE・チャット)相談できます!
2018年09月11日
「うつ病対策」が職場のメンタルヘルスを向上させる 日本の対策は最下位
2018年09月05日
育児中の女性の孤独感 SNSなど双方向的な育児支援が必要 京都大
2018年08月29日
介護予防に効果がある「百歳体操」の動画 大阪市が吉本興業と共同制作
2018年08月22日
厚労省 長時間労働が疑われる事業場の監督指導結果を公表
2018年08月21日
社会的な孤立が生きがいの喪失につながる 社会保障・人口問題研究所「生活と支え合いに関する調査」
2018年08月21日
「マインドフルネス」の心理的傾向のある人は年収が低くても幸福
2018年08月09日
未規制物質への対応などを強化~第五次薬物乱用防止五か年戦略
2018年08月07日
「認知症」を恐れる中高年が大多数 政府の施策は「知らない」 日医総研
2018年08月06日
「一般社団法人日本糖尿病・生活習慣病ヒューマンデータ学会」が発足

最新ニュース

2018年09月20日
健やか親子21全国大会事前申込み受付中(10/12日(金)〆切)
2018年09月19日
日本人の28%が65歳以上 女性の高齢者は2000万人超 働く高齢者も最多
2018年09月19日
「糖尿病腎症」のリスクは糖尿病予備群の段階で上昇 検査で早期発見を
2018年09月19日
早期乳児の腸管内ビフィズス菌 母親の分娩時の抗菌薬投与で減少
2018年09月18日
男性の同性間性的接触によるA型肝炎患者が激増
2018年09月14日
2017年国民健康・栄養調査(1) 糖尿病・高血圧・コレステロール 多くの項目で目標未達成
2018年09月14日
2017年国民健康・栄養調査(2) 食事エネルギー量は60歳代が最多 外出しない高齢男性が低栄養に
2018年09月13日
【9/10~9/16は自殺予防週間】SNS(LINE・チャット)相談できます!
2018年09月12日
【申込開始】あらゆる世代の健康支援に役立つ一冊 保健指導用・健康事業用「教材・備品カタログ2019年版」 
2018年09月11日
肥満でなくても「高コレステロール」に注意 日本人を30年調査 滋賀医大
2018年09月11日
乳がんの新たな検査法を開発 マンモグラフィーの欠点を克服 神戸大
2018年09月11日
「うつ病対策」が職場のメンタルヘルスを向上させる 日本の対策は最下位
2018年09月11日
「ミドリムシ」の成分が血糖値の上昇を抑制 期待できる健康効果
2018年09月07日
「運動不足」が世界に蔓延 日本でも3人に1人が運動不足 WHOが報告
2018年09月07日
【母子保健担当者】災害時の母子保健対策に関するマニュアル等について
2018年09月06日
「保健師の活動基盤に関する基礎調査」を開始 日本看護協会
2018年09月06日
糖尿病患者さんに向けて「血糖トレンド」啓発キャンペーンを始動
2018年09月05日
高齢者のフレイル対策は栄養指導の大きな課題 日本栄養士会が全国大会
2018年09月05日
「スマートミール」認証がはじまる バランスの良い健康な食事の証
2018年09月05日
育児中の女性の孤独感 SNSなど双方向的な育児支援が必要 京都大
2018年09月05日
禁煙後の体重増加で糖尿病リスクが上昇 でも禁煙のメリットは大きい
2018年09月05日
暑さに対策してウォーキング 安全に運動するための10ヵ条
2018年09月04日
「ストレスチェック制度の活用」へるすあっぷ21 9月号
2018年09月03日
【「STOP!肥満症」強化月間記念行事】特別セミナー&市民のための身体健康チェック体験会ご案内
2018年08月31日
【健やか親子21】18歳から"大人"に!成年年齢引き下げで変わること、変わらないこと。(内閣府)
2018年08月30日
【参加募集中】2018年度 第1回産業保健プロフェッショナルカンファレンス テーマ「保健指導」※定員に達したため、応募を締め切りました
2018年08月29日
「アルコール」は健康に悪い? 総合的にみて安全な飲酒量はないと結論
2018年08月29日
「コーヒーは健康に良い」は本当か 何杯までなら飲んで良いのか?
2018年08月29日
朝食で「牛乳」を飲むと1日を通じて血糖値が低下 糖尿病を予防
2018年08月29日
介護予防に効果がある「百歳体操」の動画 大阪市が吉本興業と共同制作
無料 メールマガジン 保健指導の最新情報を毎週配信
  • 週1回配信(毎週木曜日)
  • 登録者数 7,421 人(2018年08月現在)
登録者の内訳(職種)
  • 保健師 44%
  • 看護師 20%
  • 管理栄養士・栄養士 22%
  • その他 14%
登録はこちら ▶
ページのトップへ戻る トップページへ ▶