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【連載更新】 測る、見る、知る(保健師スピリッツと実践活動)
2016年10月17日
新連載「保健師スピリッツと実践活動 」(小西 恵美子:長野県看護大学名誉教授、
鹿児島大学医学部客員研究員))を更新しました。
No.2 測る、見る、知る
放射線の利用が始まって100年以上たった今、放射線とその影響については膨大な知識が集積されています。看護職はその中の何を知っておく必要があるでしょうか。その問いを考えるとき、看護職の語りはとても示唆に富んでいます。そこには、どんな知識が必要か、というヒントが潜んでいるからです。
今回は、前回紹介した4つのエピソードの最後の、2人の看護職の会話をとりあげます。2人は、原発事故以来新聞にほぼ毎日出るようになった全国各地の空間線量率のデータをとりあげて、次のように話していました。事故から1年半後のことです。
看護職A.「新聞の値が毎日変わるのよねー」
看護職B.「ということはまだ(放射性物質が)漂ってるってことでしょ。怖いわー」
このふたりは「新聞の値」を丹念にみて、「値が毎日変わる」と言っている訳で、患者や地域の人々の健康データに日々馴染んでいる看護職らしい気づきはさすがと思います。しかし、「値が毎日変わる」ことをもって「放射性物質が漂っている」と勘違いしているところに問題があります。データの解釈がまちがっているのです。
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