ニュース
【2019年国民健康・栄養調査3】男性の41%が「食習慣の改善ができない」 運動も38%が「関心がない」「やる気がない」
2020年11月02日

食習慣の改善に対する関心やその意向がない人は、男性の41.1%、女性の35.7%に上ることが、厚生労働省の2019年「国民健康・栄養調査」で分かった。
運動習慣の改善につていも、「関心がない」「やる気がない」という人の割合は、男性で37.8%、女性で37.4%に上る。
できない理由は「仕事や家事などで忙しい」が多いが、「面倒くさい」との回答も目立つ。女性では「経済的に余裕がない」という声も。
厚労省では、「健康無関心層に対し健康改善をいかに後押しするかが課題」としている。
運動習慣の改善につていも、「関心がない」「やる気がない」という人の割合は、男性で37.8%、女性で37.4%に上る。
できない理由は「仕事や家事などで忙しい」が多いが、「面倒くさい」との回答も目立つ。女性では「経済的に余裕がない」という声も。
厚労省では、「健康無関心層に対し健康改善をいかに後押しするかが課題」としている。
食習慣の改善「関心がない」「やる気がない」が男性 41%、女性 36%
厚労省は、食習慣と運動習慣の改善について、(1)「関心がない」、(2)「関心はあるが改善するつもりはない」と答えた人を「健康無関心層」と捉え、「今後の対策でいかに改善を後押しするかが課題」としている。
調査では、食習慣の改善について、「関心がない」と回答した人の割合は、男性で16.5%、女性で10.7%に上った。また、「関心はあるが改善するつもりはない」と回答した人の割合は、男性で24.6%、女性で25.0%に上った。
年齢層別にみると、食習慣の改善について「関心はあるが改善するつもりはない」という人の割合はそれぞれ、男性では40代で26.5%、50代で24.9%、60代で24.5%、女性では40代で27.2%、50代で28.5%、60代で23.2%に上る。
問:あなたは、食習慣を改善してみようと考えていますか。

出典:2019年「国民健康・栄養調査」(厚生労働省、2020年)
BMI(体格数)の状況別にみると、「関心はあるが改善するつもりはない」という人は、肥満(BMI 25以上)の人では、男性で25.0%、女性で25.1%に上る。「改善するつもりである(6ヵ月以内)」の割合は、男性で15.3%、女性で18.0%。
食塩摂取量の状況別にみると、食習慣について「関心がない」「関心はあるが改善するつもりはない」という人の割合は、1日の食塩摂取量が8g以上では、男性で39.9%、女性で34.5%に上る。「改善するつもりである(6ヵ月以内)」の割合はそれぞれ13.6%と13.9%。
健康な食習慣の妨げとなる理由は、男性では「仕事(家事・育児等)が忙しくて時間がない」(25.1%)、「面倒くさい」(23.5%)、「外食が多い」(7.9%)を挙げた人が多く、女性では「仕事(家事・育児等)が忙しくて時間がない」(29.6%)、「面倒くさい」(26.8%)、「経済的に余裕がない」(9.1%)を挙げた人も多かった。
食習慣改善ができない理由として、「関心はあるが改善するつもりはない」と答えた人では、男性では「面倒くさい」(28.4%)、「仕事(家事・育児等)が忙しくて時間がない」(25.1%)、「家で用意する者がいない」(9.8%)を挙げた人が多く、女性では「仕事(家事・育児等)が忙しくて時間がない」(32.9%)、「面倒くさい」(30.5%)、「経済的に余裕がない」(10.4%)を挙げた人が多かった。
問:あなたの食習慣改善の妨げとなっていることは何ですか。


出典:2019年「国民健康・栄養調査」(厚生労働省、2020年)
運動習慣の改善 男性の38%が「関心がない」「やる気がない」
運動習慣の改善について、「関心がない」と回答した人の割合は、男性で13.9%、女性で11.1%に上った。また、「関心はあるが改善するつもりはない」と回答した人の割合は、男性で23.9%、女性で26.3%に上った。
とくに男性の30代 40.2%、40代 38.5%、50代の38.1%、女性の20代 44.9%、30代 44.8%が、運動習慣の改善について、「関心がない」「改善するつもりはない」と回答している。
年齢層別にみると、運動習慣の改善について「関心はあるが改善するつもりはない」という人の割合はそれぞれ、男性では40代で27.1%、50代で24.3%、60代で23.3%、女性では40代で26.1%、50代で27.3%、60代で21.4%に上る。
問:あなたは、運動習慣を改善してみようと考えていますか。

出典:2019年「国民健康・栄養調査」(厚生労働省、2020年)
BMI(体格数)の状況別にみると、「関心はあるが改善するつもりはない」という人は、肥満(BMI 25以上)の人では、男性で24.4%、女性で27.7%に上る。「改善するつもりである(6ヵ月以内)」の割合は、男性で19.3%、女性で22.7%。
運動習慣の改善の妨げとなる理由は、男性では「仕事(家事・育児等)が忙しくて時間がない」(36.9%)、「面倒くさい」(27.7%)、「年をとった」(19.0%)を挙げた人が多く、女性では「仕事(家事・育児等)が忙しくて時間がないこと」(39.0%)、「面倒くさい」(27.6%)、「年をとった」(17.5%)を挙げた人が多かった。
問:あなたの運動習慣の定着の妨げとなっていることは何ですか。


出典:2019年「国民健康・栄養調査」(厚生労働省、2020年)
調査は2019年11月に実施。対象となったのは2019年国民生活基礎調査から層化無作為抽出した300単位区内の全世帯・世帯員。調査対象世帯数は4,465世帯で、身体状況調査の集計数は5,074人、栄養摂取状況調査は5,865人、生活習慣調査は5,709人。
【2019年国民健康・栄養調査】
掲載記事・図表の無断転用を禁じます。©2009 - 2021 SOSHINSHA All Rights Reserved.
「健診・検診」に関するニュース
- 2021年01月28日
- 【オピニオン新連載】行動科学に基づいた保健指導スキルアップ~対象者の行動変容を促すには?~
- 2021年01月26日
- 【新型コロナ】接触確認アプリ「COCOA」がコロナ禍の心理的ストレスを減らす? 企業従業員の心の健康をどう守るか
- 2021年01月26日
- スマホの運動アプリで1日の歩数を2000歩増やせる 新型コロナをきっかけに、運動への関心は世界中で拡大
- 2021年01月26日
- 「脂肪肝」が手遅れになる前にスマホで早期発見 病気と認識してきちんと対策 「脂肪肝プロジェクト」を始動
- 2021年01月26日
- 人工知能(AI)を活用して大腸がんを高精度に発見 医師とAIが一体となり、がん検査の見逃しをなくす
- 2021年01月25日
- 「内臓脂肪」と「腸内細菌」の関係を解明 肥満の人で足りない菌とは? 腸内細菌のバランスが肥満やメタボに影響
- 2021年01月25日
- コレステロール高値で高尿酸血症のリスクが上昇 メタボリックシンドロームと高尿酸血症の関連に新たな知見
- 2021年01月19日
- 【新型コロナ】「自然」の豊かな環境でストレスを解消 心の元気を保つために「行動の活性化」を
- 2021年01月18日
- 「和食」が健康にもたらすメリットは多い 5割が「健康に良い」、8割以上は「和食が好き」
- 2021年01月18日
- 冬の「ヒートショック」を防ぐ6つの対策 急激な温度変化は体にとって負担 血圧変動や脱水に注意
最新ニュース
- 2021年03月02日
- 【新型コロナ】ワクチン接種の利益とリスクを正しく理解し判断を 感染症学会「有効性は高く、副反応は一過性」
- 2021年03月02日
- なぜ体重は正常なのに「代謝異常」に? 体脂肪の「質」が肥満・メタボや糖尿病に影響 順天堂大学
- 2021年03月02日
- 女性が多量飲酒をすると乳がんリスクが1.7倍に上昇 女性ホルモンが影響か 日本人女性16万人対象の大規模調査
- 2021年03月02日
- 人工知能(AI)により生活習慣病の将来リスクを予測 保健指導での意識・行動の改善に貢献 国際医療研究センターなどが共同研究
- 2021年02月26日
- 【新型コロナ】コロナ禍のいまこそ運動を オンライン運動プログラム「こそトレ!」 慶應大学と藤沢市が連携
~保健指導・健康事業用 教材~
-
アイテム数は3,000以上! 保健指導マーケットは、健診・保健指導に役立つ教材・備品などを取り揃えたオンラインストアです。 保健指導マーケットへ