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「男のストレス」ががんリスクを高める 肝臓がんは33%上昇

 ストレスが多い状態が続いている男性は、ストレスが少ないと感じている男性に比べて、がんの発症リスクが19%高いことが、国立がん研究センターが中心となり実施されている「JPHC研究」で明らかになった。
ストレスはさまざまな病気のリスク要因
 「JPHC研究」は日本人を対象に、さまざまな生活習慣と、がん・2型糖尿病・脳卒中・心筋梗塞などとの関係を明らかにする目的で実施されている多目的コホート研究。

 ストレスはさまざまな病気のリスク要因であることされるが、がんとの関連についてはよく分かっていない。ストレスは主観的なものであり、その程度を正確に測定するのが難しいことや、慢性的なストレスの影響を調べた研究が少ないことなどが理由だ。

 そこで、国立がん研究センターなどの研究チームは、自覚的ストレスの変化と、がん罹患リスクとの関連を調査した。こうした調査は世界でも数少ないという。

 研究は、全国10ヵ所(岩手、秋田、長野、新潟など)の保健所管内の40歳~69歳の男女10万1,708人を対象に、1990年から平均で17.8年間、追跡調査したもの。

自覚的ストレスレベルが高い男性はがんリスクが19%上昇
 研究チームはまず、調査の開始時に「日常あなたの受けるストレスは多いと思うか?」というアンケートを実施。その回答をもとに、日常的に自覚するストレスの程度について3つのグループに分けた。

 日常的に自覚するストレスが「低」の人は1万6,167人、「中」の人は6万4,180人、「高」の人は2万1,361人だった。

 アンケートは、調査開始5年後も実施した。両方のアンケート回答者(7万9,301人)の自覚的ストレスに関する回答の組み合わせから、その変化を6つのグループ(常に低、常に低・中、常に中、高が低・中に変化、低・中が高に変化、常に高)に分けた。

 期間中に1万7,161人ががんを発症。がん罹患リスクとの関連を検討した結果、「常に自覚的ストレスレベルが高いグループ」は、「常に自覚的ストレスレベルが低いグループ」に比べ、全がん罹患リスクが11%高いことが分かった。

 特にその傾向は男性で強くみられ、自覚的ストレスが高いと、男性で19%、女性で7%、全がんリスクがそれぞれ上昇した。

 罹患したがんを臓器別にみると、肝臓がんで33%、前立腺がんで28%、膵臓がんで26%、それぞれリスクが高くなることが判明した。
男性はストレスによる生理的影響を受けやすい
 研究チームは、がんのリスクを高める喫煙や飲酒など生活習慣の影響を除いて分析しており、同じ多量飲酒者や喫煙者の中でもストレスが多い人の方ががんのリスクが高かった。

 「男性は女性よりもストレスによる生理的影響を受けやすい可能性があります。また、ストレスレベルが高い男性は、喫煙や飲酒など、がんのリスク要因となる生活習慣をもつ傾向が強い」と、研究チームは述べている。

 ストレスががんを引き起こすメカニズムは詳しくは分かっていないが、動物実験では、免疫機能の低下を通じて他の肝疾患を発症し、発がんに至るという報告がある。肝がんは特にストレスの影響を受けやすい可能性があるという。

多目的コホート研究(JPHC Study) 国立がん研究センター 社会と健康研究センター
Perceived stress level and risk of cancer incidence in a Japanese population: the Japan Public Health Center (JPHC)-based Prospective Study(Scientific Reports 2017年10月11日)
[Terahata]

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