ニュース
助産師・保健師・精神科医など多職種が連携する「母子保健システム」を開発 メンタルヘルスを向上 国立成育医療研究センター
2019年04月10日

国立成育医療研究センターは、産後の母親のメンタルヘルスを向上させる母子保健システム「須坂モデル」を開発したと発表した。
これまでの妊産婦のメンタルヘルスに対する介入研究はひとつの職種によるものがほとんどだったが、「須坂モデル」は助産師や保健師、産婦人科医や精神科医などが、母親に妊娠期から切れ目のない支援を行うもの。
このような多くの職種が連携した母子保健システムの開発は世界ではじめてだという。
これまでの妊産婦のメンタルヘルスに対する介入研究はひとつの職種によるものがほとんどだったが、「須坂モデル」は助産師や保健師、産婦人科医や精神科医などが、母親に妊娠期から切れ目のない支援を行うもの。
このような多くの職種が連携した母子保健システムの開発は世界ではじめてだという。
長野県須坂市の母子保健関係者と協働で開発
周産期は、うつ病などさまざまな精神障害の好発時期であるが、なかでも「産後うつ病」は、出産した10数%の母親に生じる非常に頻度の高い病気だ。周産期に母親の精神状態が悪いと、母親のみの問題にとどまらず、養育不全や乳幼児虐待のハイリスク要因にもなる。
周産期の母親には、母子保健のさまざまな職種が関わるが、それらの職種の連携は難しいのが現状。そのため、周産期の母親に関わる職種が連携してサポートするような母子保健システムの確立が望まれている。
今回開発された「須坂モデル」では、妊娠届を出した全ての妊婦を対象に保健師が面接を行い、心理社会的アセスメントを行う。さらに、心理社会的リスクのある親子に対し、保健師・助産師・看護師・産科医・小児科医・精神科医・医療ソーシャルワーカーなどによる多職種によるケース会議を、中核病院である長野県立須坂病院(現:信州医療センター)で行い、ケースマネージメントを行って、多職種でフォローアップする。

母親を妊娠期から切れ目なく支援するために、行政・医療の連携が不可欠


Integrated mental health care in a multidisciplinary maternal and child health service in the community: the findings from the Suzaka trial(BMC Pregnancy and Childbirth 2019年2月6日)
掲載記事・図表の無断転用を禁じます。©2009 - 2023 SOSHINSHA All Rights Reserved.

「保健指導リソースガイド」に関するニュース
- 2023年02月20日
- 【サンプル提供】間食指導に♪糖類ゼロでおいしい甘さ「パルスイート® カロリーゼロ」&ヘルシーレシピ集
- 2023年02月10日
- 【オピニオン公開中】職域でのアルコール指導・減酒支援、多職種・チーム連携
- 2023年02月02日
- 【オピニオン公開中】「ナッジ」を応用した健康づくり 誰もが健康になる社会を目指して
- 2023年01月04日
- 【専門職の皆さまへ】特設ページ「アルコールと保健指導」をオープンしました 現場で役立つツールも掲載中
- 2022年11月17日
- あなたと地球の健康のために禁煙を!~市民公開講演会・参加者募集中(参加費無料)~―全国生活習慣病予防月間2023ー
- 2022年11月10日
- 【オピニオン公開中】職域の「禁煙」を確実に進めるために―「喫煙」対策の最新情報と「禁煙」の実践紹介―
- 2022年11月02日
- 業務課題は「対象者に合わせた保健指導」がトップに―保健指導リソースガイド利用者アンケートよりー
- 2022年09月21日
-
がん検診受診率の目標を60%へ
職域のがん検診受診「個人単位」での把握検討を―「がん検診のあり方検討会」より - 2022年09月12日
- 【募集終了】日本産業保健師会「新任期産業保健師養成研修」および「産業保健師リーダー養成研修」開催について
- 2022年09月07日
-
【抽選でAmazonギフト500円プレゼント!】
保健指導リソースガイドご利用者様向けアンケート