オピニオン/保健指導あれこれ
産業保健

産業保健領域での災害対策

産業医科大学 産業生態科学研究所 災害産業保健センター 教授
立石 清一郎

 通常、産業保健活動はリスク対策の一環として実践されています。例えば、健康診断の事後措置は今の仕事と健康状態のマッチングを見ていますし、化学物質管理は化学物質のハザードへのばく露防止を定型作業の中で管理しています。
 しかし、災害が発生したら普段とは違う仕事、たとえば事務作業者が炎天下で人の誘導業務など、に従事する必要がありますし、化学物質は施設が重大な損壊を受けたら平時と異なるばく露状況が発生し保護具などの適応範囲も大きく異なってきます。
 災害はこのように急激なリスク変更が起こるので、その健康影響を最小化するために体系化された学問が災害産業保健です。

 本連載では外部支援組織である産業医科大学 産業生態科学研究所 災害産業保健センターの紹介や、企業における災害への安全健康面からの備えについて解説します。

プロフィール

  • 立石 清一郎
  • 立石 清一郎
    産業医科大学 産業生態科学研究所 災害産業保健センター 教授

    略 歴

    2000年 産業医科大学医学部卒業
    2009年 産業医科大学産業医実務研修センター助教
    2017年 産業医科大学保健センター 准教授
    2017年 産業医科大学病院両立支援科診療科長
    2017年 産業医科大学病院就学就労支援センター副センター長
    2021年 産業医科大学産業生態科学研究所災害産業保健センター教授

    現在に至る

    資 格

    日本産業衛生学会専門医、労働衛生コンサルタント、認定事業継続管理者、など

    行政関連業務

    福島原発廃炉等作業員の健康支援相談窓口相談員、新型コロナウイルス感染症COVID-19診療の手引き 罹患後症状のマネジメント編集委員、東京iCDC後遺症タスクフォース委員、など

アルコールと保健指導
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