オピニオン/保健指導あれこれ
終の棲家を決めるときの支援者の判断根拠

No.2 老人ホームの実態 最適の「終の棲家」の探し方

一般社団法人 有料老人ホーム入居支援センター理事長(代表理事)
上岡榮信

日本の高齢者福祉政策は世界に誇れる?

 海外諸国を訪問し、日本の高齢者福祉政策を比較すると、医療の国民皆保険制度と共に介護保険制度は問題、課題は多いのですが、出来たこと、利用できる事は大いに評価でき、世界に誇れるものだと思えます。それは、誰でも、どこでも、介護サービス実費の1割の負担で介護サービスが受けられることにあります。

 しかし、介護報酬を受取りながら、事業者次第で提供する介護・サービスに、天と地ほどの大きな差がある現実こそ、皆様の出番であり、本当の支援であり、存在価値です。例えば生活保護の正しい(?)利用法もあれば、地域包括支援センターの業務を大まかにでも心得ておくことも大切だし、ケアマネジャー、民生委員の役割なども知っておくべきなのです。

「利用できる、存在する 制度、施設、仕組みとその運用」の実態を知る

 私は、相談に見えるお客様に、多種多様な老人ホームの種類、定義、機能、利用方法などの詳細について説明することはありませんが、支援者たる皆様は利用者の一番多い特養から、利用者数で10番目の軽費老人ホームくらいまではそれぞれの特徴、入居基準などを知っておかなければ相談者の信用されないかもしれません。下記の表は以前、日本の高齢者175万人の住まいトップ10を調べたものです。

日本の高齢者175万人の住まいトップ10

施設の類型 利用者数 一口メモ 月額費用
1.特別養護老人ホーム 51.6 介護度3以上、ニーズ逼迫優先 52万人待機中 5万円~15万円
2.介護老人保健施設 35.5 療、退院直後、在宅復帰までの3ヶ月間の期間限定利用 6万円~16万円
3. 有料老人ホーム 32.2 使いやすいが、高額もある、ピンキリ。入居1時金数千万円も 15万円~150万円
4. 認知症対応型共同生活介護 17.6 要支援2から、看取りまでは無理 12万円~20万円
5. サービス付き高齢者向け住宅 17.0 契約先が複数、質の見分けが難しい。毎年5万戸増加中 様々・賃貸 安否確認 生活相談
6. ケアハウス 7.7 所得制限あり、自立者、食事と入浴 7万円~15万円
60歳 納税2年
7. 介護療養型医療施設 7.0 老人病院、数年前から廃止が検討されている 7万円~17万円
8. 養護老人ホーム 6.6 環境、経済的理由で自宅が無理の場合、社会復帰、自立支援 0万円~8万円
入所は自治体判断
9. シルバーハウジング 2.4 バリアフリーの公的賃貸住宅、生活相談、緊急対応 60歳、管理人・サービスなし
10. 軽費老人ホームA型・B型 1.5 家庭、住宅の事情で同居が困難な人、要介護状態で退去 3万~14万円
介護なし 所得制限
(データ元:一般社団法人 有料老人ホーム入居支援センター)

 海外の介護施設、高齢者住宅などの種類、分類は多くても5つ(アメリカ)であり、せいぜい3~4種類がほとんどです。そして、10種類以上の施設がありながら、自立で入居し、看取りまで過ごせる施設は、介護付き有料老人ホーム、サービス付き高齢者向け住宅、ケアハウス(一部のみ)の3つのみです。そして、実際には、これらも条件付きで、経営者の考え方次第なのです。

 つまり、老人ホームの種類や特徴を理解しているだけでは、最適の「終の棲家」は、探せないし、選べないのだから意味がなく、無駄です。

最適の「終の棲家」の探し方

 入居する前に自分に合った施設を、じっくりと選び、見定めることが大切です。選ぶ際はネット上のホームページやパンフレットの情報だけで判断してはいけません。必ず見学してください。「経営者に聞く(会う)、本社を知る」「現場を見る」ことがおすすめです。

 ”達人”が教える老人ホームはこう選ぶ(一般社団法人有料老人ホーム入居センターHP)でも選択時のポイントについてご紹介してますので、ご覧ください。

 入居後の事後トラブルにも注意が必要です。事後トラブルについては、他の章で詳しく解説いたしますが、被害者、犠牲者の実例をとりまとめています。裁判には至らなかったケースにも貴重な、情報(悪質な手口や巧みな誤魔化しなど)が含まれていますので、心当たりがある方・お困りの方は情報提供をお願いします。

 入居を希望するホームでは、実際に必要な金額を計算してもらい、計算式を含むメモを残しておき証拠を残しておく、契約書に含まれていない重要事項も確認することも知っておいてください。医療介護の連携などもリストを作成し、それに書き込んでもらい事前に確認しておく方がいいです。

 老後人生を過ごすための高齢者向け住まいは、一度入居したら、自分に合わなかったといって簡単に他へ移ることはできません。後悔しないために情報を持ち、考え、エイジングリテラシーを高めることが必要です。

【参考】アンダンテ倶楽部(一般社団法人有料老人ホーム入居支援センター)

 一般社団法人有料老人ホーム入居支援センターは、代表理事である上岡榮信が、国内外合わせて1400箇所以上の施設を実際に訪れ、自分の目で確かめてきた豊富な経験をもとに、独自の基準に基づいた調査・評価を行っています。

 施設からの契約料や紹介料などの報酬はいっさい受け取らず、完全に中立的な立場で、綿密に厳密に調査を実施し、入居者の目線に立った本当に良いホームを紹介し、自宅に勝る「終の棲家」への入居を、ひとりでも多くの方々に支援するため活動しています。

「アンダンテ倶楽部」では、高齢者の方のためのホームをお探しの方々のご相談をお受けして、有料老人ホームをはじめ、サービス付き高齢者住宅、特別養護老人ホーム、ケアハウスなどをご紹介し、入居までをサポート、入居後のフォローアップも行っています。

アンダンテ倶楽部(一般社団法人有料老人ホーム入居支援センター)

※ご相談は無料です。
※入居契約が完了した時点で、入居支援料をいただきます。
(2017年12月現在/目安:194,400円 ※3カ所見学の場合)
 
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