トピックス・レポート
働く人に伝えたい!薬との付き合い方
-薬・サプリとセルフメディケーション-
-薬・サプリとセルフメディケーション-
①錠剤を割る/カプセルを開ける/噛むのは【危険】
2022年11月02日
「徐放性製剤」について添付文書で確認しよう
「アダラートCR錠」の添付文書より
有効成分:ニフェジピン
(薬効分類名)持続性Ca拮抗剤(高血圧・狭心症治療剤)
(効能効果)高血圧症、狭心症
(用法:容量)通常、成人にはニフェジピンとして20~40mgを1日1回経口投与する。
(適用上の注意)服用時に本剤は割ったり、砕いたり、すりつぶしたりしないで、そのまま噛まずに服用させること。[割ったり、かみ砕いたりして服用すると、血中濃度が高くなり、頭痛、顔面潮紅等の副作用が発現しやすくなる可能性がある。]
その他:他に徐放性製剤を割ったり、噛み砕いたりすることで服用時に一過性の血中濃度上昇が起こる可能性のある中毒症状を示します。
オキシコンチン錠、MSツワイスロン:痙攣、錯乱、血圧低下、重篤な脱力感、重篤な眩暈、嗜眠、心拍数減少、神経過敏、不安、縮瞳、皮膚冷感など
ジルチアゼムRカプセル:徐脈、完全房室ブロック、低血圧など
ジソピラミド徐放錠:失神、不整脈など
実際に起きた事例
事例① 男児気管支喘息
〈処方〉テオドール錠(100㎎)2錠1日2回朝・夕食後
気管支喘息の息子(11歳)に対し、母親は徐放性製剤であるテオドール錠を粉砕して服用させた。服用後、興奮、手の震えがみられた。
事例② 高血圧症
〈処方〉ニフェジピンCR錠(40mg)
ニフェジピンCR錠40mgを8分割して単回投与したところ、過度の血圧低下、顔面潮紅、頭痛、動悸などの症状がみられた。
一般社団法人 日本くすり教育研究所のご案内
日本くすり教育研究所は、小・中・高等学校における「くすり教育」や「薬物乱用の防止教育」に加え、「喫煙や飲酒の害」について、一般社会も含めて広く啓発活動を行うとともに、これらの健康教育に携わる専門職の方々をサポートします。
掲載記事・図表の無断転用を禁じます。©2009 - 2025 SOSHINSHA All Rights Reserved.
最新ニュース
- 2025年01月20日
- 大腸がんが50歳未満の若い人でも増加 肥満のある人は大腸がんリスクが高い 予防に役立つ3つの食品とは?
- 2025年01月20日
- 高齢者の要介護化リスクを簡単な3つの体力テストで予測 体力を維持・向上するための保健指導や支援で活用
- 2025年01月20日
- 楽しい食事は骨粗鬆症の予防・改善に効果的 食事の「楽しみ」や「充足感」は大切 タンパク質をとることも
- 2025年01月20日
- ウォーキングなどの運動が肥満・高血圧などの慢性疾患のリスクを減少 座ったままの時間を減らして運動に置き換え
- 2025年01月15日
- 「新しい認知症観」普及へ 希望を持って自分らしく暮らせる社会に『認知症施策推進基本計画』閣議決定