オピニオン/保健指導あれこれ
QOL
「熱中症」の健康障害を防ぐために
山田誠二産業保健センター所長
地球温暖化の影響等もあり、今夏(平成30年)は例年になく酷暑が続き、全国の熱中症による搬送者数もかなり増え、その状況が報道されている。こうした厳しい環境下にあっては、職域で、地域で、学校で、あるいは家庭で、熱中症への理解を深め、予防を心がけることが大事である。
特に国として懸念されるのは、2020年の東京オリンピック・パラリンピックの開催である。7月24日から9月6日というまさに酷暑が想定される日程から、競技を行なう選手、観戦する観客の熱中症対策もさることながら、開催期間中の会場スタッフや誘導・警備に携わる方など、仕事として五輪に関わる人の熱中症対策も万全を期さねばならない。
また、開催前においても、急ピッチで進む会場づくりに携わる建設労働者の方々の熱中症対策を推し進めることは喫緊の課題である。
いま、これまでになく熱中症対策の重要性が増してきている。そこで、「熱中症」にならないための手立てを考えなくてはならない。
プロフィール
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山田誠二産業保健センター所長昭和50年4月、京都府立医科大学卒業。 京都府立医科大学生理学助手、産業医科大学大学大学院医学研究科助教授、同大産業生態科学研究所助教授、パナソニック産業保健センター所長などを経て、平成25年9月、山田誠二産業保健センターを開設、現在に至る。 主な著作に、 「かけだし産業医の覚書」、「産業医の覚書」 、 「続・産業医の覚書」 (いずれも産業医学振興財団)ほか多数。
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