-薬・サプリとセルフメディケーション-
⑨身近にも起こる「市販薬の乱用」
コラム:鎮痛薬の間違った使用「薬剤の使用過多による頭痛」
"頭痛持ち"の人の中には、また痛みが起きるかもしれないという不安から、痛いときはもちろん、痛くなくても予防的に鎮痛薬を飲んでしまう人がいます。鎮痛薬を飲む回数が増えることで、頭痛の症状が悪化・慢性化してしまいます(薬剤の使用過多による頭痛)。
鎮痛薬を常用していると脳が痛みに過敏になり(閾値が下がり)、ちょっとした刺激で強い痛みを感じるようになります。その結果、頭痛が起こる回数が増えて痛みも強くなり、症状が悪化します。
薬剤の使用過多による頭痛にならないためには、説明書(添付文書)に記載された使用上の注意を確認することが大切です。薬を飲む回数が増えたり、薬の効果が現れない、あるいはなくなってきたと思ったら、薬を飲むことはやめて、早めに頭痛専門医に相談してください。
用途(使用目的)、用法・用量を守って正しく使いましょう
こちらの図は、日本くすり教育研究所の会員向け配布資料です。学校保健向けの資料として、この他にもたくさんの情報を提供しています。
現在、24年度会員を募集中で。ご関心のある専門職の皆さまのご入会を心よりお待ちしております。
次回は、「多剤併用」で生じる問題を紹介します。
これまでの「働く人に伝えたい!薬との付き合い方」
一般社団法人 日本くすり教育研究所のご案内
日本くすり教育研究所は、小・中・高等学校における「くすり教育」や「薬物乱用の防止教育」に加え、「喫煙や飲酒の害」について、一般社会も含めて広く啓発活動を行うとともに、これらの健康教育に携わる専門職の方々をサポートします。
最新ニュース
- 2025年04月17日
- 【検討会報告】保健師の未来像を2類型で提示―厚労省、2040年の地域保健を見据え議論
- 2025年04月17日
- 体力や運動能力はコロナ禍前の水準に至らず 令和6年度「東京都児童・生徒体力・運動能力、生活・運動習慣等調査結果」
- 2025年04月15日
- 【連載完結】産業保健領域での災害対策を考える―産業保健職に求められる"平時からの備え"
- 2025年04月14日
- 自転車通勤は健康増進に役立つ 体を動かすアクティブな通勤が病気のリスクを減らす 高齢者の自転車利用にもメリットが
- 2025年04月14日
- 【若い人の脳卒中が増加】ストレスは脳卒中リスクを高める タバコを吸う人はとくに高リスク