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脂肪を消費しやすくするコーヒー クロロゲン酸が関与成分のトクホ
2013年04月03日
花王は脂肪を消費しやすくする特定保健用食品(トクホ)飲料「ヘルシア」ブランドから、「ヘルシアコーヒー」を発売した。コーヒー豆に含まれるポリフェノール「クロロゲン酸」の働きで、脂肪を消費しやすくする効果が認められている。
発売するのは、「ヘルシアコーヒー無糖ブラック」と「ヘルシアコーヒー微糖ミルク」の2商品で、いずれも1缶185g当たりクロロゲン酸類270mgを含む。 クロロゲン酸はコーヒーの生豆に豊富に含まれるが、焙煎により含有量は減っていく。花王はクロロゲン酸が減る原因として、焙煎で生成される酸化成分「ヒドロキシヒドロキノン」に着目。ヘルシアコーヒーでは、豆を通常の2.5倍使用し、独自製法で酸化成分を低減した。その結果、一般のコーヒーに比べ、クロロゲン酸は約2倍に増え、酸化成分は約50分の1に減った。 クロロゲン酸により体脂肪が低減するメカニズムは、クロロゲン酸が細胞内のミトコンドリアへの脂肪の取り込みを促進するからと考えられている。 肝臓や筋肉の細胞内にある「ミトコンドリア」は、体内での脂肪燃焼に深く関わっている。脂質は、ミトコンドリアにある酵素のはたらきで燃焼し、エネルギーに変換される。クロロゲン酸がミトコンドリアにはたらきかけ、脂質を効率よく燃焼し、体脂肪が低減するようになる。 体格指数(BMI)の平均が27.7の肥満の成人男女(109名)を対象に行った試験では、クロロゲン酸を含むコーヒーを1日1本摂取した群で腹部全脂肪面積が9.3cm3減少した(関連情報)。 また、別の試験では、通常のクロロゲン酸量を含むコーヒーと比べて1.3倍の脂肪燃焼量があることが確かめられた。 ヘルシアコーヒーは、摂取した脂肪の吸収を阻害するタイプのトクホと違い、食事以外のタイミングで摂取しても効果が出る。日常のさまざまな場面で飲用すると効果を期待できるという。 「ヘルシアコーヒー無糖ブラック」と「ヘルシアコーヒー微糖ミルク」は、いずれも1缶185g入りで149円。摂取の目安は1日1缶で、1缶当たりのカロリーは、無糖ブラックが9kcal、微糖ミルクが24kcal。

「ヘルシアコーヒー無糖ブラック」(左)
「ヘルシアコーヒー微糖ミルク」(右)
「ヘルシアコーヒー微糖ミルク」(右)
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