ニュース

スマホを見るときの姿勢に注意 首に小学生1人分の負荷がかかることも

 スマートフォンを操作していて、肩こり、首の痛み、痺れなどを感じたことはないだろうか。スマートフォンを見るときに姿勢が悪いと、首に最大で小学生1人分の負荷がかかり、骨や筋肉がいたみやすくなると専門家は指摘している。
姿勢が悪いと首に頭の重さの数倍の負荷がかかる
 スマートフォンの操作により首にかかる負荷は、想像以上に大きいことが明らかになった。これは、米ニューヨーク市の脊椎専門のクリニックの外科医長を務めるケネス ハンスラージ氏が解明したもの。

 「スマートフォンなどの情報端末は世界中で普及しており、街で人々が操作している姿を普通に見かけます。でも、よく見てみてください。スマホを操作している人々は、頭が下がった姿勢になっていませんか」と、ハンスラージ氏は言う。

 成人の頭の重さは約4~6kgあり、頚椎(首の骨)を含む背骨と、首や肩、背中の筋肉がこの重さを支えている。うつむくだけで、頭の重さの数倍の負荷が首にかかるという。

 首が前に傾くほど頚椎にかかる負荷は増え、もっとも姿勢が悪いと27kgになる。これは8歳(小学校3年生)の児童の平均体重に相当する負荷だ。

 ハンスラージ氏が一般的な体格の人をモデルに解析したところ、首の曲がる角度に比例して、頚椎にかかる負荷は増えていった。首の曲がる角度が15度になると12kg、30度で18kg、45度で22kg、60度では27kgの負荷がかかる。

 総務省の研究班の調査によると、日本人が携帯情報端末の操作に使う時間の平均は、1日約47分だという。年間の累積では286時間に上る。その間ずっと、首の後ろに子供を乗せているのと同じ程度の負荷がかかっていることになる。

ストレッチや筋力トレーニングで「ストレートネック」を予防
 米国では、頚椎を構成する椎骨が変形する「頸椎症」や、椎骨の間でクッションの役割を果たしている椎間板が痛む「頚椎椎間板ヘルニア」などが増えているという。

 パソコンを長時間見ながら仕事をする、椅子に座りながら同じ姿勢で仕事をこなす、携帯電話を操作するといった、うつむいたままの姿勢の状態が続くと、背中の張り、首、肩のこりを感じやすくなる。

 猫背の姿勢で操作を続けていると、背骨の正常なカーブが失われ、頭が頚椎より前に突き出す俯き姿勢となり、頭を首の筋肉だけで支える「ストレートネック」と呼ばれる状態に陥りやすい。特にスマートフォンで小さな画面を長時間、同じ姿勢で操作していると、背中の筋肉が緊張し、次第に猫背になっていく。

 「7~8年前から首の痛みなどの症状を訴える患者が増えていますが、スマートフォンの普及が影響していると感じています。米国では成人の58%がスマートフォンを所有しています」と、ハンスラージ氏は言う。

 ストレートネックを改善するには、正しい姿勢を心がけて筋肉への負担をできるだけ軽くすることや、筋力の強化などが大切だ。首の後ろ側を支える筋肉、肩甲骨や腕の動きに関わる筋肉などをストレッチや筋力トレーニングで動かすことで、筋肉の状態が改善され、痛みが軽減する。

 「テクノロジーの発展は歓迎すべきことです。ぜひスマートフォンを楽しんで使って下さい。ただし、操作中に頭が下がらないよう注意してください」とアドバイスしている。

Assessment of stresses in the cervical spine caused by posture and position of the head(Surgical Technology International 2014年11月25日)
[Terahata]

「学校保健」に関するニュース

2021年01月26日
スマホの運動アプリで1日の歩数を2000歩増やせる 新型コロナをきっかけに、運動への関心は世界中で拡大
2021年01月22日
【健やか21】日本医学会連合が新型コロナ「重症化リスクをお持ちの皆様へ」注意喚起
2021年01月19日
【新型コロナ】「自然」の豊かな環境でストレスを解消 心の元気を保つために「行動の活性化」を
2021年01月18日
「和食」が健康にもたらすメリットは多い 5割が「健康に良い」、8割以上は「和食が好き」
2021年01月15日
【健やか21】「子どもの食育を考えるフォーラム」がWeb開催(日本小児医療保健協議会)
2021年01月12日
犬の散歩は糖尿病予防のための「運動」になる? 糖尿病の犬の飼い主は糖尿病リスクが高い
2021年01月12日
「性感染症」のセルフチェックができるスマホアプリを開発 感染の可能性があるときは医療機関の検索も 順天堂大学
2021年01月08日
【新型コロナ】日本でワクチン接種はいつ開始される? COVID-19ワクチンは本当に安全?
2021年01月05日
【新型コロナ】「新宿歌舞伎町のホストクラブで感染拡大」は本当か? 従業員対象の実態調査 国立感染研が中間報告
2021年01月04日
保健指導リソースガイド【1年間でもっとも読まれたニュース ベスト15】1位はあの記事
無料 メールマガジン 保健指導の最新情報を毎週配信
  • 週1回配信(毎週木曜日)
  • 登録者数 10,795 人(2021年05月現在)
登録者の内訳(職種)
  • 産業医 2.7%
  • 保健師 44.8%
  • 看護師 10.8%
  • 管理栄養士・栄養士 19.8%
  • その他 22%
登録はこちら ▶
ページのトップへ戻る トップページへ ▶