オピニオン/保健指導あれこれ
人間ドックと特定健診・特定保健指導の実際

No.1 人間ドック受診者の生活習慣の傾向 朝食の欠食とむらはメタボ発症につながりやすい

東京慈恵会医科大学院健康科学 教授
和田 高士

 国では朝食の欠食は健康に悪影響を及ぼすという観点から、健康日本21では欠食率の減少を数値目標に掲げ、さらに平成22年度の食生活改善普及運動実施要綱の重点活動の目標としています。

 食事量、食事摂取エネルギーが多ければ肥満になることは言うまでもありません。夕食を欠く人はいないでしょうが、朝食の欠食は少なくありません。朝食を食べること、すなわち朝食により食事摂取量が増えることはどうなのでしょうか?

 我々は肥満研究(日本肥満学会機関誌)で報告しましたが、2002年の断面調査では1週間での朝食摂取の0日群がBMI25以上を占める率がもっとも低く23%でした。一方週1日では35%ともっとも高く、次は週3日の31%という結果が得られました。朝食摂取の不規則性が肥満と関連するのではないかと伺えましたので、後ろ向きコホート研究で朝食日数とメタボリックシンドロームの発症の関係を明らかにしました。

 対象は、2004年から2009年までの期間に当施設人間ドックを2年以上連続して受診し、メタボリックシドロームに該当しない30歳から59歳の方を登録しました。人間ドック受診時には、1週間での朝食摂取日数ほか18種類の生活習慣などを問診票記入から入手しました。なお、メタボリックシンドローム診断基準は、女性での発症がきわめて少なかったため、腹囲のカットオフ値を80センチとしました。経過観察中にメタボリックシンドロームに該当した人を「発症群」発症しないままの人を「非該当群」としました。

 男女別にわけ、1週間の朝食摂取日数により6から7日、3から5日、2日、0から1日の4群にわけ、観察期間中に発症に差異があるかについて、Cox比例ハザードモデルを用いて、年齢、喫煙、食事量、エタノール指数で補正し検証を行いました。

 対象者は男性3949名、女性2155名です。朝食摂取日数を6~7日群を基準として、他の日数群でのメタボ発症について比較した結果を図に示します。

 男性では、週2日群ハザード比は1.89、週3~5日の1.43でした。女性では週2日群でハザード比4.52でした。
 すなわち、生活習慣病の代表であるメタボリックシンドローム発症には、朝食をとったりとらなかったりするといった不規則な食生活スタイルが影響を及ぼすことが明らかになりました。

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