オピニオン/保健指導あれこれ
産業保健分野の保健指導の実践者と法
No.3 日本産業保健法学会の今後の役割について
日本産業保健法学会 広報委員会
2021年03月03日
「産業保健法学会」の方向性についてアンケート結果を公開
学会運営の舵取りを担う本学会の役員・委員がどのような学会づくりを目指しているのかを確認する試みで、学会発足前にアンケート調査を行ったところ、本学会の方向性が垣間見える結果が得られました。今回は、そのアンケート結果をご紹介し、我々のスタンスをお示ししたいと思います。 ■アンケート調査 ・実施期間: 2020年10月2日~16日 ・対象:産業保健法学会 役員・委員 ・職種:医師・保健師・看護師・心理職・弁護士・社労士 ・労働衛生コンサルタント・教員・研究員 ・回答率:36.6%(37人/101人)役員・委員の考える産業保健現場における現状の課題
産業保健職の中には、様々な法的な課題を感じている方も少なくないのではないでしょうか?法のあり方を考究し、時代に応じて改善・創造をするためには、現状の課題を的確に認識することが不可欠です。 まず、本学会を運営する役員・委員がどんなことを課題と認識しているのか、アンケートを行いました。皆さんの皆さんの課題認識と合っているでしょうか?本学会では多くの方々のご意見をドンドン反映していきたいと考えています。今後、本学会が果たすべき役割
本学会では、産業保健関係者が「法」に係る専門性を高め、「法」を能動的に使う技術と発想を磨く場を提供するとともに、「法」の創造にもチャレンジしていきたいと考えています。そのために本学会がどのような役割を果たしていくべきか、役員・委員の意見を【表2】にまとめました。今後、交流・意見交換をしたい職種や領域
学会とは、学者相互の連絡、研究の促進、知識・情報の交換、学術の振興を図る協議などの事業を遂行するために組織する団体を意味します(広辞苑より)。学会をどのようなメンバーで構成するのか、その学会の方向性を決める上で重要です。 多くの学会が専門分化、細分化の傾向があるのに対し、本学会の役員・委員からは幅広い職種との交流・意見交換を望む意見が多数ありました。 特徴的だったのは、自分以外の職種との交流・意見交換を望む意見が多数あったことです。本学会は広く門戸を開き、様々な領域の多くの職種の方と交流・意見交換をしたいと考えています。本学会で活動したいこと
こちらも多様な意見が挙がりましたが、中でも多かったのが「多職種間の交流」です。多職種で行う勉強会や研究会は、従前にはなかった視野や発想を生み出すことでしょう。 我々は、職種の垣根を越えて、幅広い交流・意見交換を望んでいます。そして、特定の領域だけでは成し得ない大きなムーブメントを起こし、産業保健の進展に大きく寄与できる学会づくりを目指しています。アンケート結果の総括
産業保健法学会の役員・委員には、多職種との積極的な交流、意見交換、ディスカッションを望む声が多数ある事が分かりました。そして役員・委員自身も本学会に対して多彩な期待を持っており、産業保健現場の課題に対する積極的な関与を求めていることが分かりました。 また、役員・委員が考えている学会への貢献活動も多彩な方面に渡り、学会には高いポテンシャルが潜在することが分かりました。 私たちは、多職種の積極的な交流によりシナジーを生み出せる参加型の学会を目指しています。 多くの皆さんと一緒に交流・意見交換を行えることを楽しみにしています。 ・日本産業保健法学会 ・日本産業保健法学会 Facebookグループ →多職種間での交流を目的としたグループです。「産業保健分野の保健指導の実践者と法」もくじ
著者プロフィール
-
日本産業保健法学会 広報委員会
掲載記事・図表の無断転用を禁じます。©2009 - 2024 SOSHINSHA All Rights Reserved.
「産業保健」に関するニュース
- 2024年10月10日
- 初めて「こころの健康」がテーマに ストレスが最大の健康リスクと感じる人は20年で3倍-『令和6年版 厚生労働白書』
- 2024年10月07日
- 【10月20日は世界骨粗鬆症デー】骨を丈夫にするためにカルシウムとビタミンDが必要 こんな人がビタミンD不足に
- 2024年10月07日
- 【気候変動は健康にも影響】猛暑により生活習慣や健康状態に変化が 屋外にいる時間が減り運動不足に
- 2024年10月07日
- 「腰痛」は座っている時間を減らすと予防・改善できる 座位時間が長い人は立ち上がり体を動かす工夫を
- 2024年10月07日
- 【高齢者の社会参加を推進】社会参加している高齢者は人生最後まで自立した生活をおくれる とくに女性は「自立を維持しやすい」