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西日本豪雨災害後に精神症状に使われる漢方薬(抑肝散)の処方を受けた高齢者が増加~ビッグデータを用いた分析~

西日本豪雨災害後に精神症状に使われる漢方薬(抑肝散)の処方を受けた高齢者が増加~ビッグデータを用いた分析~

 医療レセプトデータを用いた解析により、広島県を中心に発生した西日本豪雨災害に被災した高齢者において、漢方薬の一種で精神症状に使われる「抑肝散」の処方が増加していたことが明らかになりました。

 日本は世界的に珍しく、医師が伝統医薬である漢方薬を公的保険制度の中で処方することができますが、自然災害という緊急時において、どのような種類の漢方薬がどの程度使用されているかは明らかではありませんでした。
 本研究は厚生労働省の許可と広島大学倫理委員会の承認のもと、西日本豪雨災害の被災規模が大きかった岡山県、広島県、愛媛県の医療レセプトデータを分析し、65歳以上の住民の漢方薬処方量、特に精神症状や認知症周辺症状に最もよく使用されている漢方薬である「抑肝散」の処方量の変化を災害前後の1年間で評価したものです。

 自然災害によって高齢者のあいだで、漢方薬の適応となる各種症状、特に興奮、イライラ、認知症周辺症状などの出現頻度が増加し、医師による漢方薬処方、特に抑肝散の処方が増加していた可能性が、本研究の結果から示されました。

(広島大学/2022年 2月 1日)

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