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「ウェルビーイング経営講座」シンポジウム

英国発、世界100企業の健康経営評価~メンタルヘルスへの取り組みが優良企業のカギ~

 英国のCCLAは、環境維持や持続可能な社会への貢献を目指す活動をする立場で投資を行う英国最大の資産運用ファンドで、健康経営による企業評価(Corporate Mental Health Benchmark)を計画していました。

 Corporate Mental Health Benchmarkというのは、メンタルヘルスを新しい視点でとらえ、個人の面ではなくて、企業自体がどのようにして、働く人々に幸せな場を提供するかを評価するもので、私もグローバルプロジェクトに参画しています。

 CCLAは、コロナ禍で従業員のメンタル不調のリスクが高まったことからその計画を前倒しして、今年10月にその調査結果を発表しました。この背景には、メンタル不調での離職・休職による経済的損失を懸念していた英国政府や投資家からの働きかけがあったということでした。

fig01r.png  従業員数1万人以上のグローバル企業100社(米国60%、欧州20%、アジア20%)の健康経営の取り組みを、CEOへのアンケートとホームページの記載内容に基づき、「企業のトップが従業員のメンタルヘルス支援を表明しているか」「仕事の在り方や職場体制にメンタルヘルスを守る体制があるか、ダイバーシティや公平性に配慮されているか」「管理職がメンタルヘルスに関する研修を行っているか」など、27項目を計222点で、企業を5段階で評価しています(図:評価基準)。

 結果は非常にばらつきが大きく、5段階評価のトップカテゴリーは1社のみで、中央値は25%。日本企業ではソニーとトヨタ自動車が評価され、ともに4番目のカテゴリーでした(図:評価結果)。

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