トピックス・レポート

④くすりの旅:薬効を示すのは飲んだ薬の一部!

一般社団法人 日本くすり教育研究所
代表理事 加藤 哲太

効くのは飲んだ薬の一部分(初回通過効果)

 ある薬(鎮痛薬)を飲んだ時を考えてみましょう。

 250mgの鎮痛薬を飲んだ場合、その成分の「すべて」が、体内をめぐって効果を示すと考えていませんか? 実際に薬効を示しているのは、飲んだ薬の一部分(肝臓で分解された残り)です(図1)。

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図1 薬効を示すのは飲んだ薬の一部

飲んだ薬250mg(①)は胃で100%溶けて(②)腸へ運ばれ、腸では200mgが吸収(③)されて(50mgは糞便とともに排泄<④>)、肝臓(生体の化学工場)で100mgが代謝(分解)され(⑤)、残りの100mgが血液とともに患部は運ばれ(⑥)、効果を発揮した(⑦)。
なお、これは一例で、数値は薬の種類やヒトの年齢、性別などで異なります。

 肝臓における分解率を初回通過効果といい、この例では初回通過効果は50%(肝臓に届いた200mgのうち、半分<50%>の100mgが分解されるという計算です)となります。
 初回通過効果は、患者の個人差(年齢、性別、生活習慣など)により影響され、他の薬や健康食品との飲み合わせ(次々回以降で取り上げます)を考えるときにも重要な事項となります。

[保健指導リソースガイド編集部]