トピックス・レポート
働く人に伝えたい!薬との付き合い方
-薬・サプリとセルフメディケーション-
-薬・サプリとセルフメディケーション-
④くすりの旅:薬効を示すのは飲んだ薬の一部!
2023年05月01日
効くのは飲んだ薬の一部分(初回通過効果)
ある薬(鎮痛薬)を飲んだ時を考えてみましょう。
250mgの鎮痛薬を飲んだ場合、その成分の「すべて」が、体内をめぐって効果を示すと考えていませんか? 実際に薬効を示しているのは、飲んだ薬の一部分(肝臓で分解された残り)です(図1)。
図1 薬効を示すのは飲んだ薬の一部
飲んだ薬250mg(①)は胃で100%溶けて(②)腸へ運ばれ、腸では200mgが吸収(③)されて(50mgは糞便とともに排泄<④>)、肝臓(生体の化学工場)で100mgが代謝(分解)され(⑤)、残りの100mgが血液とともに患部は運ばれ(⑥)、効果を発揮した(⑦)。
なお、これは一例で、数値は薬の種類やヒトの年齢、性別などで異なります。
肝臓における分解率を初回通過効果といい、この例では初回通過効果は50%(肝臓に届いた200mgのうち、半分<50%>の100mgが分解されるという計算です)となります。
初回通過効果は、患者の個人差(年齢、性別、生活習慣など)により影響され、他の薬や健康食品との飲み合わせ(次々回以降で取り上げます)を考えるときにも重要な事項となります。
掲載記事・図表の無断転用を禁じます。©2009 - 2025 SOSHINSHA All Rights Reserved.
最新ニュース
- 2025年08月21日
- 令和7年(1月~7月)の自殺者は11,143人 前年同期比で約10%減少(厚生労働省)
- 2025年08月21日
- 歯の本数が働き世代の栄養摂取に影響 広島大学が新知見を報告
- 2025年08月20日
- 育休を「取りたい」若者は7割超 仕事と育児との両立で不安も 共に育てる社会の実現を目指す(厚生労働省)
- 2025年08月13日
- 小規模事業場と地域を支える保健師の役割―地域と職域のはざまをつなぐ支援活動の最前線―【日本看護協会「産業保健に関わる保健師等の活動実態調査」】〈後編〉
- 2025年08月07日
- 喫煙環境を全国調査 第一種施設の約86%が敷地内全面禁煙に-「喫煙環境に関する実態調査」より