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大腸がんを人工知能(AI)で検査 見逃しやすいがんを98%の精度で発見
2017年07月13日
国立がん研究センターとNECは、人工知能(AI)を用い、大腸がんおよび前がん病変(大腸腫瘍性ポリープ)を内視鏡検査時にリアルタイムに発見するシステムの開発に成功した。
内視鏡で見逃しやすい大腸がんもAIなら発見できる
このリアルタイム内視鏡診断サポートシステムは、大腸の内視鏡検査時に撮影される画像で、大腸がんおよび前がん病変をリアルタイムに自動検知し、内視鏡医の病変の発見をサポートするというもの。
98%の確率で早期がんを発見 内視鏡検査の質を向上
大腸腫瘍性ポリープは、大腸がんの前がん病変であるため、内視鏡検査時に見つけ出し摘除することで大腸がんへの進行を抑えられる。
ポリープは内視鏡医が肉眼で見つけられるが、サイズが小さい、形状が認識しにくいなどの場合は、見逃されることもある。
病変の見逃しを改善し、前がん病変発見率を向上できれば、大腸がんの予防と早期発見を確実に行えるようになる。特に平坦な病変発見が困難な口側の大腸で効果が見込めるという。
同システムでは、国立がん研究センター中央病院内視鏡科による所見が付けられた約5,000例の内視鏡画像を、NECのAI技術に学習させた。このAI技術を用いて新たな内視鏡画像を解析したところ、98%の確率で前がん病変としてのポリープと早期がんを発見できた。
AIが人間の視覚をサポートすることにより、より多くの大腸腫瘍性ポリープを発見し、発見率が従来より向上することを期待できる。このポリープ発見率は大腸内視鏡検査の質を示すパラメーターのひとつとして知られており、内視鏡医の検査の質を向上させることもできる。
大腸内視鏡検査の経験が浅い医師なども、肉眼で発見したポリープ以外に、AIが指し示す部位があればその部位をよく観察することができる。
今後さらに、国立がん研究センター中央病院と研究所が連携し、肉眼での認識が困難な平坦・陥凹病変をAIに学習させシステムの精度を上げ、臨床試験を行い、日本だけでなく世界での実用化を目指すという。
国立がん研究センター
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