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学生時代の運動歴が将来の健康を左右? 大学時代のスポーツ経験が影響
2018年12月26日
若い頃に運動をする習慣があった人は、歳をとっても健康である可能性がある。大学生時代のスポーツ歴が、年齢を重ねてからの健康状態に影響するという調査結果を、浜松医科大学が発表した。
「競技力を向上させることだけでなく、学生時代にスポーツをすることがその後の人生にどのような影響をもたらすかを明らかにする必要がある」と、研究者は述べている。
「競技力を向上させることだけでなく、学生時代にスポーツをすることがその後の人生にどのような影響をもたらすかを明らかにする必要がある」と、研究者は述べている。
大学時代のスポーツは影響力が大きい
浜松医科大学健康社会医学講座の柴田陽介医師と尾島俊之教授らのグループは、30歳以上の男女を対象としたスポーツや運動に関する調査データを解析。学生時代の中でも、特に大学時代のスポーツ歴が将来の健康につながることを明らかにした。詳細は、医学誌「運動疫学研究」に掲載された。
日本では、学生時代に部活動などでスポーツをする人が多いが、その頃のスポーツ歴が年を重ねてからの健康にどのような影響をもたらすかは不明だ。スポーツによる長期的な健康増進効果が示されれば、将来の健康のために、どの時期にスポーツをすればよいかが分かる。
そこで今回、研究グループは、運動やスポーツの実施状況を把握する目的で行われたアンケート「スポーツライフ・データ2012」のデータを使って、学生時代のスポーツ歴と現在の健康状態との関連を調べた。解析対象は30歳以上の男女1,714人。現在の健康状態について、良いか悪いかを尋ねた。
学生時代のスポーツ歴について、小学生、中学生、高校生(15~17歳ごろ)、大学生(18~22歳ごろ、高等専門学校・短期大学を含む)の各時代について、運動部への所属やスポーツクラブなどへの加入の有無を尋ねた。
その結果、現在の健康状態が良好な人は74.9%、不良の人は25.1%だった。小学生、中学生、高校生、大学生時代にスポーツ歴のある人は、それぞれ33.5%、61.7%、41.3%、22.2%だった。
現在の健康状態が良い人の割合は、小学生時代にスポーツをしていた群では、していなかった群の1.04倍だった。同様に、中学生時代では1.06倍、高校生時代では0.87倍だった。それに対し、大学生時代では1.77倍と、現在の健康状態が良い人の割合が高かった。
つまり、小、中、高時代のスポーツ歴は現在の健康状態にあまり影響しないが、大学生時代のスポーツ歴は影響力が大きいことが示された。
未就学時代および学生時代のスポーツ歴と壮年期以降の主観的健康感の関連(運動疫学研究 2018年9月30日)
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