オピニオン/保健指導あれこれ
「生と死を考える」 保健指導実践者に向けてデーケン先生からのメッセージ
No.3 東日本大震災を受けた地域で対応にあたる保健師へのメッセージ
上智大学名誉教授
2013年12月09日
【インタビューを終えて(1)】
今年7月にアルフォンスデーケン先生による「最後の時をどう生きるか―よき死と出会う―」という講演会に参加したことが、オピニオンに先生のメッセージを掲載するきっかけになりました。
40年前看護学生の時、私は特別講座としてデーケン先生の「死生学」の授業をうけました。「死」という言葉がタブーとされていた時代に『「死への準備教育」はそのままよりよく生きるための「生への準備教育」にほかなりません』というお話は、その後の公衆衛生活動を行ううえで大切な考え方になっています。
最近の保健指導の現場では、急速な高齢化、自殺者の増加、そして東日本大震災等への対応が求められ、「死」が直接の課題になっています。公衆衛生活動に「死生学」が必要と考えていた私は講演終了後デーケン先生のお話しを保健指導の実践者にお伝えしたいとお願いしていました。先生は死の準備教育は予防医学ということや、震災の被災者であり、地域の保健指導の実践者である保健師への支援も大切とおっしゃってくださり、快諾いただきました。
デーケン先生、ユーモアにあふれた素敵な時間をありがとうございました。またアシスタントの木村敦子様、インタビューに慣れていない私どものテーマの絞り込みや場の設定までお世話になり、本当にありがとうございました。
インタビュアー 菅澤
【インタビューを終えて(2)】
今回のインタビューを通じ「死生学」というものに初めて触れました。「死の教育」「悲嘆のプロセス」など、今回出てきた概念や考え方は、今後の人生の中で必ず遭遇し、役に立つ時が来ることと感じました。特に、母親の役割が大きい「子どもへの死の教育」については、これからの子育ての中できちんと実践できる環境を整えようと思います。
編集担当 若山
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