オピニオン/保健指導あれこれ
「生と死を考える」 保健指導実践者に向けてデーケン先生からのメッセージ

No.2 自殺予防のために何ができるでしょう

上智大学名誉教授
アルフォンス ・デーケン
 「死生学」についての相談者の育成

 自分の命を自殺によって絶つことは両親に対する侮辱行為です。私が教育を受けたヨーロッパでは、自殺に対して厳しい態度をとります。キリスト教の解釈では、「命は神からいただいたものであると同時に神の姿が生きている」とされています。だからこそ、命は尊く、大切だという教えです。自殺の統計を見てみると、日本は、なかなか減る傾向にありませんが、ドイツではここ20年で半分に減っています。

 私は、約30年間上智大学で「死の哲学」を教えてきましたが、年2回は自殺について考える講義を行っていました。講義では、子どもが自死した父親に息子の死と父親としての悲しみや苦しみを語ってもらう機会を設けました。そのお話のあと、ある学生が訪ねてきて、自殺で残された両親の苦しみを考え、自殺を思いとどまったと話してくれました。このことから、自殺防止の教育には、実際に体験した方の話を聞くことで非常にインパクトがあり、防止になりうると思います。教師や養護教諭にすすめたいことは、学校内で苦しんでいる生徒をいち早く発見し個人的なカウンセリングを提供することです。その際、傾聴する姿勢を示すことは非常に大切です。

 ドイツの学校では、先輩にあたる年上の生徒が、年下の生徒の教室を定期的に見回って、いじめられている・悩んでいる生徒を把握する取り組みがあります。学校側も見回る生徒に対し特別な教育を実施しています。また、必要であれば、後輩たちの教室でいじめの危険性や自殺防止の説明をすることもあります。生徒同士も同じ学校であり、お互いにコミュニケーションが取りやすい環境にあることから、先輩の話をよく聞くといいます。

「地域保健」に関するニュース

2021年06月11日
12歳までの児童期に運動をすると中高齢期の認知機能の維持・増進につながる 脳内ネットワークの最適化が促される
2021年06月11日
【新型コロナ】モデルナ製COVID-19ワクチン 厚労省が副反応を報告 いずれも症状は「重くない」
2021年06月11日
【健やか21】育児・介護休業法の改正について(厚生労働省)
2021年06月08日
夏野菜「トマト」が肥満とメタボのリスクを低下 リコピンやβカロテンで血管を健康に
2021年06月08日
高齢者が地域で活用できるパンフレット「おいしく食べて低栄養予防」 栄養状態を自分で把握できる 通いの場などで活用
2021年06月07日
肥満が歯周病を悪化させるメカニズムを解明 腸内フローラが不健康だと歯周病も悪化しやすい
2021年06月07日
【新型コロナ】いつでもどこでも、体ひとつでできる筋力トレ「佐倉市オリジナル体操」 コロナ禍での運動不足の解消やロコモ予防に
2021年06月07日
【新型コロナ】タバコが新型コロナを重症化 喫煙者も6割が喫煙所の閉鎖に賛成 国立がん研が調査
2021年06月07日
【新型コロナ】見えないウイルスを仮想空間で視覚化 VR教育コンテンツを開発 医療・介護施設での感染防止に
2021年06月04日
【健やか21】「学校における熱中症対策ガイドライン作成の手引き」の作成について(文部科学省)
無料 メールマガジン 保健指導の最新情報を毎週配信
  • 週1回配信(毎週木曜日)
  • 登録者数 10,890 人(2021年06月現在)
登録者の内訳(職種)
  • 産業医 2.7%
  • 保健師 44.8%
  • 看護師 10.8%
  • 管理栄養士・栄養士 19.8%
  • その他 22%
登録はこちら ▶
ページのトップへ戻る トップページへ ▶