トピックス・レポート
働く人に伝えたい!薬との付き合い方
-薬・サプリとセルフメディケーション-

③「トローチ」を噛まずに口の中で溶かす理由

「口腔用錠剤」はこんな薬

トローチ錠

図1.png

図1 トローチ錠の服用方法

 唾液によって徐々に溶解することで口腔や咽頭などの粘膜に殺菌や収斂などの局所作用を示すように設計された錠剤です。舌の上に載せてゆっくり溶かすようになめます(図1)。ちなみに、トローチは湿布などと同じ外用薬に分類されます。
 徐々に溶け出した成分が、口腔や咽頭において、細菌を殺したり、痛みがある患部などの炎症を抑えたりします。噛み砕いたり、飲み込んだりすると成分が胃に流れてしまい効果がなくなるため、できるだけ長く口の中に含み溶かします。

 トローチは、約7~8分程度で溶けます。また、トローチが口の中で全部溶けてから30分くらいは、飲食を避けます。患部に付着した成分が胃に流れてしまわないためです。

 なお、ご存知のとおりトローチには「穴」が空いています。これは誤って飲み込んで気管支に詰まり窒息死する事故が多発したため、空気の通り道として穴を空けることで呼吸ができるようにしているためです。

例:コルゲンコーワトローチ(添付文書の一部)

効能・効果
のどの炎症によるのどの痛み・のどのはれ・のどの不快感・声がれ・のどのあれ、口腔内の殺菌・消毒、口臭の除去

用法・用量
下記の量を口の中でかまずにできるだけゆっくり溶かして用いる。
<年齢、1回量、1日服用回数>
成人(15歳以上)、1個、4~5回
小児(5歳以上15歳未満)、1個、2~3回

<用法・用量に関連する注意>
(1)用法・用量を厳守してください。
(2)小児に使用させる場合には、保護者の指揮監督のもとに使用させてください。
(3)かみ砕いたり、のみ込んだりしないでください。

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