トピックス・レポート
働く人に伝えたい!薬との付き合い方
-薬・サプリとセルフメディケーション-

③「トローチ」を噛まずに口の中で溶かす理由

舌下錠

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図2 舌下錠の服用方法

 舌の下に入れ、速やかに薬物を口腔粘膜から吸収させる錠剤です。舌の下に入れて、自然に溶かします(図2)。口の中が乾いているときは、水を少し含んで、舌を湿らせてから舌の下に入れます。
 口腔粘膜より直ちに吸収されて、血管に入り全身に運ばれるので、服用してから効果が現れるまでの時間が非常に速いのが特徴です。そのため、飲み込んでしまうと作用の発現が遅れてしまうことや肝臓で分解されてしまい、効果が現れない場合があります。

 狭心症発作時に用いるニトログリセリン錠などがあります。他には、鎮痛剤や痔の薬などでも舌下錠タイプのものがあります。

バッカル錠

図3.png

図3 バッカル錠の服用方法

 薬をバッカル部位(口腔内の頬と歯茎の間)にはさみ、唾液でゆっくりと溶かし、口腔粘膜から成分を吸収させる錠剤です(図3)。
 飲み込んだりなめたり噛み砕いたりすると、口腔粘膜からの吸収が阻害されて薬の作用が低下します。舌下錠に比べると効果が現れるまでに時間がかかります。

 主に炎症を止める抗炎症薬、ステロイドホルモン剤、癌の疼痛治療薬(鎮痛薬)などに用いられます。

例:イーフェンバッカル錠(添付文書の一部)

効能・効果
強オピオイド鎮痛剤を定時投与中の癌患者における突出痛の鎮痛

用法・用量
1回の突出痛に対して、フェンタニルとして50又は100μgを開始用量とし、上顎臼歯の歯茎と頬の間で溶解させる。

投与方法
本剤は口腔粘膜から吸収させる製剤であるため、噛んだり、舐めたりせずに使用する(口腔粘膜からの吸収が低下し、バイオアベイラビリティが低下する可能性がある)。

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