第1回 全国健康保険協会(協会けんぽ) 【後編】
木村:保健指導スタッフのモチベーションアップについて何か取り組んでいますか?

六路:支部によっては、リレー方式の指導方法を採用しており、初回面接は保健師が行い、継続支援は管理栄養士が行います。また、担当制で最後まで一人で実施する支部もあります。
ほかには、チーム毎にテーマを決め課題解決をしていく方法をとるところもあります。基本的に、支部ごとの裁量に任せているのが現状です。
木村:指導者スキルの格差は、保健指導を実施されるどの領域の方々も課題にあげていましたが、教育等はどのように行っていますか。
六路:一昨年から産業医科大学の森 晃爾先生と「PDCA」をまわすための対策をセミナー形式で実施しており、今年で二年目に入ります。基本的なことですが、保健指導もPDCAを意識することで効果が着実に出てきています。ただし、実際には支部間格差、保健師間格差が増えてきていることも事実です。
木村:保健師に対するインセンティブがあってもいいですよね。ある保険者は表彰制度も検討中とのことですよ。
木村:保健指導の実態:平均の移動距離についてお伺いします。
六路:協会けんぽの平均でみると、1日でまわる事業所の数は1~3事業所で、それぞれ約4人の特定保健指導を実施しています。それ以外の保健指導を含めると6人の実施です(平均:特定保健指導4人、その他の保健指導2人)。また、平均の移動距離は約50kmです。これは旅費請求等のデータから算出できます。現場の保健師は、毎日かなりの距離を移動して頑張っています。山間僻地などは、ICT(テレビ面談)委託を検討すべきだと考えています。
木村:保健指導の実態:休日・夜間の対応はいかがですか。
六路:土日、夜間の指導実施依頼もありますが、何か問題があった場合の対策が必要となるので、曜日や時間の制限が必要と考えています。
「全国健康保険協会(協会けんぽ)」もくじ
最新ニュース
- 2025年10月08日
- 【10月8日は「糖をはかる日」】血糖変動の"見える化"で未来の健康づくりを
- 2025年10月07日
- 働く世代の足腰の健康がカギ ロコモとメタボの意外な関係を解明【昭和医科大学】
- 2025年10月06日
- MASLDに伴う死亡リスクを高める3種類の健康問題
- 2025年10月02日
- 「職場における孤独・孤立」へるすあっぷ21 2025年10月号
- 2025年10月02日
- 頭痛や腹痛など「症状の数」で思春期の抑うつ症状早期発見 数と頻度に注目